自動殺菌機能付きウォーターボトルを製造するLARQは、シリーズAラウンドで1000万ドル(約10億円)を調達したことを発表した。
ラウンドはベンチャーキャピタルのSeventureが主導、DCMも参加した。
LARQは今回調達した資金を、海外展開と新商品展開に使う予定。
LARQは2018年に設立されたスタートアップ。世界の誰もがきれいな水にアクセスできて、使い捨てのプラスチック製品を減らすのが同社の理念だ。
LARQの自動殺菌機能付きウォーターボトルには次の特徴がある。
- UV-Cライトを内蔵
- ボタンを押すとライトが60秒点灯
- 60秒間で99.9999%の細菌やウイルスを除去できる
- 内側には光学薄膜が施され、光を最大限に反射できる
- UVライトには水銀は含まれない
キャンプやハイキングで川の水を簡単に洗浄できるほか、コロナウイルスの感染防止にも役立つことは間違いない。
1本95ドル(約1万円)という価格にも関わらず、2019年だけで7万5000本販売されている。
クラウドファンディングでは目標額の13倍以上を達成
LARQは2020年9月に家庭・オフィスで使えるLAQR ピッチャーのクラウドファンディングを開始した。
このピッチャーは、UVライトに加えて、植物由来のカーボンフィルターを搭載している。ほかのウォーターピッチャーよりもプラスチックの使用量を75%減らしているのが特徴だ。
50000ドル(約528万円)の目標に対して、すでに13倍以上の7264万円を集めている。
海洋プラスチック問題解決を目指すLARQ
LARQは100万本のペットボトルを海から除去すためにPlastic Bankとパートナーシップを締結している。
ペットボトルの使用をやめてLARQのボトルに切り替えると、1年間で1460本のペットボトルが海に廃棄されずにすむという。
LARQのボトルはアメリカのノードストローム(全米の大型百貨店)、ブルーミングデールズ(全米の百貨店)などで販売されるほか、オンラインでも購入可能だ。
海洋プラスチック問題に加え、コロナウイルスのパンデミックにより使い捨て商品が増加する中、LARQのボトルとピッチャーは、非常にタイムリーに登場したといえる。
参考記事:
LARQ Raises $10M for its UV-Light, Germ-Killing Re-Useabale Water Vessels