ほかの料理の準備で焼きすぎてしまったり、ゆですぎてしまったり、料理には失敗がつきもの。そんな料理の失敗を取り払ってくれるのが、スマート調理ロボットOliver。
オタワで生まれたOliverは、世界中の料理を自宅で再現してくれるという優れもの。人がやるのは、材料を切って、容器にセットするだけ。
あとはロボットにおまかせしておけば、美味しい料理が完成する。それも、失敗せずに。
時間を生み出すスマート調理ロボットOliver
Oliverには5つの材料容器、1つの水トレイが搭載されている。装置の中央には材料を混ぜるためのミキサーアームがついている。
レシピを選び、材料をセットしたら、人間がそばにいる必要はない。材料を入れた容器をセットし、アプリでレシピを選べば、Oliverが鍋の中に必要なタイミングで材料を投入し、温度調節しながら料理してくれる。
Oliverで作れるもの

出典:Else Labs
Oliverは、パスタを茹でる、ケーキを焼く、ソースを作る、ジャムを作る、シチューを煮込む、野菜を炒めるなどさまざまな料理に対応している。
FoodTech Liveでは、パスタが披露された。

FoodTech Live2021で披露されたパスタ
アプリには、世界中のユーザーがアップロードしたものなど200以上のレシピがある。自分オリジナルのレシピを追加することもできる。
ユーザーは、アプリ上のレシピに従って、材料を容器にいれ、装置にセットするだけ。料理が苦手な人でも、アプリの指示通りに材料を用意すればよい。材料の用意ができたら、アプリの指示に従って、容器をセットする。
容器は装置の蓋に逆さにセットできるようになっている。
材料毎に投入タイミングをコントロール

FoodTech Live2021のデモンストレーション
OliverがInstant Potなどほかの調理ロボットと異なるのは、温度、時間、混合、投入のタイミングが制御できること。特に、材料を投入するタイミングが、材料毎に制御されているのが大きな特徴といえる。
材料が投入されるタイミングは、レシピ毎にあらかじめプログラムされている。内部のミキサーアームが一貫して動き続けるので、焦げ付くこともない。

材料を用意すれば、Oliverがすべて自動で調理してくれる 出典:Else Labs
ユーザーは材料を切る必要があるが、装置をスタートした後は、キッチンを離れて好きなことをしていられる。調理の全プロセスを管理してくれ、料理が完成すると知らせてくれる。
進捗が気になる場合は、アプリに残り時間が表示される。
さらに、アプリにはレシピだけでなく、レシピに必要な材料を買い物リストとして表示してくれる。
料理が終わったら、鍋、容器、ミキサーを取り外して洗うことができる。
Oliverの販売計画
Oliverは、忙しい人、アスリート、子供、ビジネスマンとあらゆる人をターゲットにしている。
Oliverを使用する人からは次の感想が寄せられている。
アプリはすごく使いやすい。自宅で料理することが増えたのは、Oliverが作ってくれるから。自宅で料理を楽しみたいけど、時間のない人にとってゲームチェンジャーになると思う。
料理や買うものをアプリ1つで管理できる。Oliverのおかげで、料理中にほかのことができるようになった。
現在、OliverはIndiegogoでクラウドファンディングを実施している。1台629ドル(約65000円)で購入可能だが、購入できるのはカナダ、アメリカのみ。
クラウドファンディングで販売されているのはプロトタイプとなる。
FoodTech Live2021ではリリースの時期について、今年中頃に消費者向けにリリースしたいと語っていた。

Oliverを発明したKhalid Aboujassoum氏 出典:Khalid Aboujassoum氏
Oliverの誕生は、Else LabsのCEOであり創業者のKhalid Aboujassoum氏が、時間のない人に栄養のある料理を作る機械がないことに疑問を抱いたことにさかのぼる。Aboujassoum氏はSTEM教育のスタートアップ企業も立ち上げている。
参考記事
This slow cooker of the future could replace your Crock-Pot
アイキャッチ画像の出典:Else Labs
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