コーヒー豆の品質評価を自動化するDemetriaがシードラウンドで300万ドル(約3億2千万円)を調達した。
Demetriaはコロンビアを拠点に、コーヒーサプライチェーン全体での効率化と透明性を推進するために、世界初となるコーヒー豆の品質を評価するデータクラウドを開発する。
同社のAIを活用したプラットフォームは、生産農家、取引業者、焙煎士など、これまでであれば品質評価に関われなかった人たちも対象としている。
Demetriaの技術によって、生産農家がコーヒー豆の品質を管理できるようになり、農産物に対して公正で、適切な対価を受け取ることが可能になる。
これにより、コーヒー生産を持続可能性のある産業にしたいと考えている。
コーヒー豆の品質管理が抱える課題
コーヒー豆の品質は現在、カッピングという方法で評価されている。
カッピングでは、経験と資格のある人が甘味、酸味、苦味、香りなど複数の項目を総合的に見て判断する。
専門家が手動で検査するため、時間がかかり、コストのかかる工程となる。
コーヒー豆の品質評価にはカッピングが有効とされているが、人が行うため、主観的な要素が入ることを否定できない。
さらに、カップリングは主に原産国以外の専門家が行うことが多いため、焙煎士や取引業者は購入した豆が輸出されるまで、その品質についてはほとんど知らないことになる。
Demetriaは、コーヒー豆生産農家がカッピングに参加できない問題点も指摘する。小規模農家の大多数は、コーヒー豆の品質を判断、管理できずにいる。