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オランダの培養肉企業Meatableが培地の共同開発でDSMと提携

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オランダの培養肉企業Meatableは、手頃な培地の共同開発でオランダの総合化学メーカーDSMとの提携を発表した。

培地は細胞が成長するための「食事」、つまり栄養源となり、培養肉の生産において不可欠なものとされる。しかし、培地は生産コストの50-90%を占めるとされ、培養肉の生産コストを押し上げる要因となっている。

2013年にモサミートが発表した培養肉ハンバーガーが3000万円を超えるコストだったのも、培地が高価だったため。

技術面・コスト面でブレイクスルーが達成されると、「培養肉は増加する世界人口に対し多様性のある、持続可能で健康な食事をサポートするという1つのソリューションになる可能性があり、1兆ドルの市場になる可能性がある」。

DSMとMeatableは、費用対効果の良い培地の開発だけでなく、消費者の購買意欲に影響を与える重要な要素である、肉のような味と食感の開発でも協力する。

出典:Meatable

2050年には世界人口が約100億人に達すると予想される。高まるタンパク質需要に現在の食品システムでは供給が追い付かなくなると言われており、持続可能な食品を調達し、生産する必要性がこれまでになく高まっている。

動物を飼育せずに生産される培養肉は、動物肉と同じ味でありながら、広大な土地や飼料の生産、大量の水を必要とせず、生産過程で発生する温室効果ガスも少ない。

国連は2025年までに世界人口の3分の2が水不足に直面すると予想。さらに、2030年には世界人口のほぼ半分が水ストレスの高い地域に住むと予想しており、複数の側面から培養肉は、未来の食として注目されている。

「従来の畜産だけでは、世界で高まる食肉の需要に応えられません。画期的なソリューションが必要です。

培養肉は、動物の健康と福祉を尊重する効率的かつ持続可能な生産プロセスによって、多くの人々が愛するタンパク質源である肉を、増加する世界人口に供給できる可能性を秘めています」(Meatableの共同創業者・CEOのKrijn de Nood)

MeatableはDSMと協力し、「根本的により費用対効果が良く、スケーラブルなプロセスで適切な栄養成分を開発し、培養肉が消費者の主要な選択肢になることを目指す」。さらに、研究開発の大幅なスピードアップも目指すとしている。

出典:Meatable

Meatableは今年3月のシリーズAで4700万ドル(約50億円)を調達している。このラウンドには、DSMのベンチャー部門であるDSM Venturingも参加していた。

DSMは今回の提携について、「DSM Venturingによる投資をはるかに超えるものだ」とコメントし、「培養肉を現実のものとするため、発酵、分析、生産スケールアップなどバイオテクノロジーにおける独自の能力で貢献する」としている。

これまでに培養肉が販売された国はシンガポールだけだが、昨今の動きを見る限り、費用対効果の高い培地の開発が進むほか、培養肉スタートアップと大手が提携する事例が増えている。

出典:Meatable

培養肉企業の大部分は動物成分を含まない培地の使用へ移行している。アニマルフリーな低コストの培地を開発する企業には、イギリスのMultus Media、カナダのFuture Fields、韓国のSeaWith、アイスランドのORF Geneticsなどがある。

シンガポールのTurtleTree Scientificは培地の開発でJSBiosciencesと提携している。

培養魚のBlueNaluは冷凍食品大手のNomad Foodsと提携を発表。さらに、ネスレはイスラエルの培養肉企業Future Meatと協業している。

直近ではスイスの大手食品企業ジボダン、ビューラー、ミグロス3社が培養肉工場を共同で建設することを発表している。

 

参考記事

DSM Teams Up With Cell-Based Startup Meatable For Affordable Growth Media

Meatable Enters into Joint Development Agreement with Royal DSM to Develop Affordable Growth Media for Cultivated Meat

アイキャッチ画像の出典:Meatable

 

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