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大豆を使ってチーズを開発するNobell Foodsが約82億円を調達

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植物ベースのチーズを開発するNobell FoodsがシリーズBラウンドで7500万ドル(約82億円)を調達した。

このラウンドはビル・ゲイツ氏のファンドBreakthrough Energy Venturesが主導し、Andreessen HorowitzBreakthrough Energy Ventures、ハリウッドスターであるロバート・ダウニー・JrのFootPrint Coalition Venturesが参加した。このほか、Unovis, Germin8 VenturesFifty YearsAgFunderPear VCGL VenturesMission Bay Capitalが参加した。

Nobell Foodsは2017年に設立されたサンフランシスコを拠点とするスタートアップ企業。

Yコンビネーターからの出資を受けた同社は、遺伝子組み換えされた大豆を使ってチーズの「伸び」を再現するのに重要な乳たんぱく質カゼインを開発している。

出典:Nobell Foods

Nobell Foodsはまだ開発段階にあるが、調達した資金でチームを拡充し、2022年後半に商品の市場投入を目指す。

Nobell Foodsと似たアプローチをする企業には、植物肉で有名なインポッシブルフーズがある。

インポッシブルフーズは遺伝子組み換えした酵母を使って、独自成分ヘムを開発している。ヘムは同社の植物肉を本物に近づけるコア成分となっている。

ヘムの生産に遺伝子組み換えした酵母を使用しているため、(最終産物には酵母は残らないものの)懸念する声もあるが、インポッシブルフーズの代替肉はアメリカで2万か所を超える小売りに導入され、バーガーキングの植物肉パテとして採用されるなど、幅広い支持を得ている。

インポッシブルフーズのように微生物を生産工場として活用する企業には、アニマルフリーなアイスクリームを市販化ているパーフェクトデイもあるが、Nobell Foodsは生産工場として「大豆」を使っている点で独特といえる。

出典:Nobell Foods

世界的にプラントベースへの移行が進んでいるが、最もプラントベースへ移行しにくい動物製品がチーズだとされる。

チーズの溶けた時の伸びを植物性成分で再現するのが難しいためだ。

Nobell Foodsは、遺伝子組み換えした大豆を使ったチーズの開発に4年の歳月をかけてきた。最終的には、牛由来のチーズよりも、大豆由来のチーズの方が安くなるとみている。

Nobell Foodsは、アメリカでチーズ消費の2/3を占めるチェダーチーズとモッツアレラチーズの開発に取り組んでいる。代替乳製品に懐疑的な消費者に、動物由来の乳製品と同じでありながら、植物性のものを提供したいと考えている。

チーズは牛肉、羊肉に次いで温室効果ガスの排出量が3番目に多い動物製品とされる。

創業者のMagi Richani氏 出典:Nobell Foods

アニマルフリーなチーズに取り組む企業は増えている。

Motif FoodWorksは独自のプロラミン技術を使って、溶けた時に伸びる植物性チーズを開発しており、年内の販売を目指している。

Change Foodsのように精密発酵技術によってアニマルフリーでありながら、分子的に本物と同等な乳タンパク質を開発するスタートアップもいる。

Change Foodsが乳製品のなかでもチーズから開発するのは、現在、市販化されている代替チーズには本物に匹敵するものがなく、最も植物ベースに切り替えにくい動物製品がチーズであるため。

Nobell Foodsもチーズは「最後のフロンティアで、人々が愛し、なしでは生きられない、克服できないもの」と考えている。

Nobell Foods はMagi Richani氏が設立したサンフランシスコを拠点とするスタートアップ。これまでに1億ドル(約110億円)を調達している。

 

参考記事

Plant-based cheese maker Nobell Foods raises $75M for expansion

Plant-Based Cheese Company Nobell Foods Raises $75M

Ironman Joins Bill Gates in $75M Round For Startup Making Stretchy Vegan Cheese From Soybeans

 

 おすすめ記事

アイキャッチ画像の出典:Nobell Foods

 

 

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