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培養肉生産用のアニマルフリーな血清を開発するMultus Mediaが約2.4億円のシード資金を調達

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培養肉開発に使用するアニマルフリーな血清を開発するMultus Mediaが160万ポンド(約2億4000万円)のシード資金を調達した。

このラウンドには、SOSVZero Carbon CapitalMarinya Capitalなどのベンチャーキャピタルに加え、英国研究イノベーション機構(UKRI)が参加した。

Multus Mediaは調達した資金で、最初の商品となる血清「Proliferum M」の市販化を目指す。

Multus Media は、2019年に設立されたロンドンを拠点とするスタートアップ企業。

アクセラレーターIndieBioのプログラムに以前参加していた同社は、培養肉の生産コスト削減に寄与する増殖培地を開発している。

出典:Multus Media

培養肉の開発では、細胞が成長するために培地が必要とされる。

培地には栄養成分として血清が添加されるが、当初使用された血清はFBSという生まれていない子牛の血清で、倫理的な問題が指摘されるほか、高価なことが培養肉生産における課題となっていた。

現在では、多くの培養肉企業がアニマルフリーな血清の開発を進めている。Multus Mediaもそのリストに加わったわけだが、Multus Mediaが開発する血清は、これまでのものよりも長く使用できるという特徴を持つ。

海外メディアThe Spoonによると、従来の血清は2、3日おきに交換する必要があったが、Multus Mediaは従来の2倍長く使用できる血清を開発している。

Multus Mediaは血清を構成する成分の処方を同定し、これから血清を生産するフェーズに移る。血清は「Proliferum M」という商品名で、年末までに市販化し、2022年の終わりまでに増産する予定。

出典:Multus Media

現時点では完全にアニマルフリーな血清ではないが、研究開発を続け、血清から動物成分は取り除くことを目指す。生産能力を高めることができれば、2026年までに1リットルあたり1ドル未満で「Proliferum M」を生産できると見積もっている。

血清から動物由来成分を除去しようという取り組みは世界的に増えている。

カナダのFuture Fieldsは、培養肉業界の成長を加速させるために、培養肉プレーヤーから培地の開発へとビジネスモデルをシフト。3月に最初の製品となる血清を培養肉企業に供給した。今後はクライアントのニーズに応じてカスタマイズした血清を開発していく。

シンガポールのTurtleTree Scientificは、哺乳動物細胞用培地を大量生産しているJSBiosciencesと提携し、工業規模での培地の開発を目指している。

出典:Multus Media

これらの周辺技術に取り組む企業のほかに、培養肉プレーヤーであるオランダのモサミートも、培地からFBSを除去し、培地コストを88分の1に落とすことに成功している。

培養魚を開発する香港のAvant Meatsは、FBSを使わない培地ですでに90%のコスト削減を実現しており、今後はさらに75%のコストダウンを目指している。

イスラエルのFuture Meatのように、約110gあたり約400円までコストダウンに成功している企業も登場している。

培養肉が食卓に並ぶためには、生産コストの削減が不可欠となる。

8年前は1枚のパテが3500万円もする非現実的なものだったが、多くの参入企業によるイノベーションにより、培養肉は低コスト化に向かっている。

 

参考記事

Multus Media Raises $2.2M for Cultured Meat Serum Replacement

IndieBio VC Backs Low-Cost Animal-Free Growth Media To Scale Affordable Cultivated Meat

 

 おすすめ記事

アイキャッチ画像の出典:Multus Media

 

 

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