代替プロテイン

香港グリーンマンデーがイギリス飲食店に進出、今年中に本格展開へ

 

香港グリーンマンデーがイギリスに進出する。

同社の代替ポーク『オムニポーク』が今月、イギリスのレストランに登場する。

オムニポークがイギリスのレストランに導入されるのは今回が初めて

オムニポークは、遺伝子組換え材料、コレステロール、ホルモン剤、抗生物質を含まず、

大豆、えんどう豆、しいたけ、米を主な原材料とする。

 

このほど、グリーンマンデーはイギリスの9のレストランと提携し、植物ベースの豚ひき肉を提供することを発表

今月、これらのレストランは、Veganuaryキャンペーンの一環で顧客にオムニポークを使った料理を提供する。

 

Veganuaryキャンペーンとは1ヵ月間ヴィーガンになろうと呼びかける運動で、イギリスから始まった。キャンペーンが始まってから、100万人が参加するほどの規模になっている。

 

レストランでのメニュー追加はグリーンマンデーにとって限定的なイギリス進出だ。

今年中に同社は、イギリス全土の小売・外食産業で正式に商品をリリース、本格的なイギリス進出を果たす予定。

これにより、同社が進出した国は10カ国以上になる

アジア発の植物肉代表格グリーンマンデー

出典:Green Monday

グリーンマンデーはアジアですでに知名度を持つフードテック企業で、中国、日本、シンガポール、マカオ、タイなどに進出している。

2020年の躍進は目覚ましく、次の動きがあった。

香港・マカオのマクドナルドと提携

9月にはアジア最大規模となる7000万ドル(約73億円)を調達

香港のセブンイレブンで販売を開始

ヴィーガンカフェGreenCommonを上海にオープン、実店舗で中国本格進出

2025年までに欧州の代替食品は9500億円規模に

イギリスでは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、食の安全、健康、持続可能性に対する意識が高まっている。

green queenの報道記事によると、イギリスのプラントベース市場は、3年以内に11億ポンド(1550億円)規模に達すると予想される。

ING Researchから引用、追記

欧州全体については、ING Researchが、2025年までに欧州の代替肉・代替乳製品の売上が75億ユーロ(約9500億円)になると予想している。

大手フードデリバリーサービスDeliverooによる報告でも、イギリスでは2019年11月以降、ヴィーガン食品の注文数が2.15倍になっており、人々の食の安全・持続可能な食生活に対する意識の高まりを表している。

グリーンマンデーのオムニポークはイギリスの次のレストランで提供される。

Plant Hustler

Eat Chay

Erpingham House

Black Cat Café

Park Chinois

Rasa Sayang

Alta Foods

Viet Vegan

Kay Kay Foods

 

グリーンマンデーは2012年に設立された植物性代替肉を開発する香港のスタートアップ。

傘下のフードテクノロジー企業オムニフーズ(OmniFoods)が開発したオムニポークは植物由来100%の代替豚肉で、2020年5月に日本に上陸。

東京の有名なヴィーガンレストラン『菜道』などでメニューに導入されている。

 

参考記事

OmniPork Lands Across U.K. Restaurants Ahead Of Retail Expansion

Green Monday Brings Its Plant-Based Pork to U.K. Restaurants for the First Time

 

関連記事

 

アイキャッチ画像の出典:Green Monday

 

関連記事

  1. ビーガンチーズを開発するMiyoko’s Creameryが約5…
  2. イート・ジャストが中国ファンドから約34億円を調達、代替卵JUS…
  3. 代替油脂のパイオニアCUBIQ Foodsが約7.8億円を調達、…
  4. 培養魚企業ブルーナル、回転ずしチェーン「スシロー」を展開するフー…
  5. 菌糸体由来のブロック肉を開発するMeati FoodsがD2C販…
  6. 3Dプリント肉のSavorEatがアメリカの大学への試験導入でソ…
  7. 【8/24】注目のフードテックベンチャー・ネクストミーツ社佐々木…
  8. インポッシブルフーズが開発中の代替ミルク・Impossible …

おすすめ記事

スイスの食品大手ジボダン、ビューラー、ミグロスが共同で培養肉の実証プラント建設を発表

スイスの大手食品企業が培養肉市場に参入する。ジボダン、ビューラー、ミグロスは共同…

代替肉はなぜ必要なのか?代替肉の必要性、分類、現状をわかりやすく解説

ベジタリアン、ヴィーガンでないなら代替肉は必要ないのでは? 日本は…

イスラエルのEver After Foodsが「破壊的な」培養肉生産プラットフォームを発表

費用対効果の良い培養肉生産プラットフォームを開発するイスラエル企業Ever Af…

「砂糖を再発明する」妥協なき代替砂糖の開発に挑戦するイスラエル企業Resugar

完全に天然由来でありながら、100%砂糖のような代替品を開発するイスラエル企業が…

個人から企業まで|貼るだけで果物の鮮度を保持するシールを開発したRyp Labsとは

アメリカ、ワシントン州を拠点とするRyp Labsは、果物の保存期間を最大14日…

再生医療学会・培養肉シンポジウムレポート|再生医療研究者が「培養肉」をテーマに集結

先月開催された第21回日本再生医療学会総会では初の試みとして、「培養肉開発の現状…

次回Foovoセミナーのご案内

精密発酵レポート好評販売中

培養魚企業レポート好評販売中

Foovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

▼運営者・佐藤あゆみ▼

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

最新記事

フードテックを理解するのに役立つ書籍

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(03/28 17:27時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(03/28 21:10時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(03/28 14:42時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(03/29 07:37時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(03/28 17:17時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP