3Dプリンター

3Dプリンター製サーモンを開発するRevo Foodsが約1億9000万円を調達

 

3Dプリンターで植物性サーモンを開発するRevo Foodsが150万ユーロ(約1億9000万円)を調達した。

これは同社にとって初の資金調達となる。

Revo Foodsはオーストリアのスタートアップ企業。元はLegendary Vishという社名だったが、今年になって社名を変更した(当メディア運営者は前の社名の方がいいと思う)。

今年夏に植物性サーモンを発売予定

出典:Revo Foods

Revo Foodsはいくつかの植物性サーモン製品を開発中で、今年夏に欧州で発売する準備を進めている。

3Dプリンター製サーモンのほか、3Dプリンター製でないスプレッドサーモンやスモークサーモンも開発している。

今年夏に販売するのは、スプレッドサーモンやスモークサーモンとなる(上記写真)。

植物性サーモンはエンドウ豆、藻類、植物繊維をベースに11種類の原料を使って作られている。3Dプリンターを使ったサーモン切り身はまだ開発段階となる。

Revo Foodsのような「代替シーフード企業」は世界的にさまざまなスタートアップ企業が登場しているが、3Dプリンターを活用しているという点で同社の異色性は際立つ。

出典:Revo Foods

競合には欧州に参入済みのGood Catch、スウェーデンで市場投入後、年内に海外展開を狙うHooked、トマト・茄子を原料に刺身を開発するOcean Hugger Foodsなどがいるが、Revo Foodsは3Dプリンターで複雑な構造をホールカットで再現するという点で、優位性がある

最初の商品は、スプレッドサーモンとスモークサーモンとなる(非3Dプリンター製)。現在開発中のサーモンとマグロの刺身は3Dプリンター製となり、魚の複雑な構造を再現している。

世界初となる3Dプリンター製サーモンの試食会を実施

出典:Revo Foods

同社は3月に、オーストリアで3Dプリンター製サーモンの試食会を実施した。

これはウィーンを拠点とするベーグルカフェと提携したもの。

試食会のアナウンスで同社は次のように興奮をあらわにしている。

「シーフードの未来の到来です!数えきれないほどの研究開発を経て、世界初となる3Dプリンターによる植物性シーフードを発表できて感激しています」

インスタグラムにアップされた写真からも当日の興奮が伝わってくる。

出典:Revo Foods

Revo Foodsは今年の夏にウィーンで植物性サーモン(非3Dプリンター製)を市場に投入し、引き続き、3Dプリンター製サーモンの開発を継続していくとしている。

GreenQueenの取材に対し、自国オーストリアでリリース後は、ドイツに展開する予定を明らかにしている。

フード3Dプリンターによる自動生産ラインの構築を目指す

同社は将来的には、3Dプリンターを使った自動生産ラインを構築し、高品質な植物性シーフード製品を大量生産したいと考えている。

これが実現すると、本物のホールカット構造を模倣した植物性シーフードとなり、代替シーフード業界における「ゲームチェンジャー」になる可能性もある。

Revo Foodsは今回調達した資金の一部を産業用フード3Dプリンターに活用することを明かしている。

出典:Revo Foods

3Dプリンターで刺身の開発に取り組む企業には、日本のOpen Mealsがあるが、同社は本物そっくりな構造の再現というよりも、3Dプリンターとアートをかけあわせた未来の食体験の共創を目指している。

市場化のタイムライン、試食会の実施という点では、Revo Foodsが世界で最初に3Dプリンター製サーモンを市販化する企業になる可能性が高い。

今回のラウンドには、デンマークのベンチャーキャピタルHazelpond Capitalfriends2growMKO Holdings、培養脂肪のスタートアップPeace of Meatの共同創業者であるEva Sommer氏、エンジェル投資家Jens Schumann氏が参加した。

さらに、オーストリア研究促進庁(FFG)、ウィーン市の経済振興機関Vienna Business Agencyも参加した。

どちらが3Dプリンター製か見分けられるだろうか?答えは、左が3Dプリンターで作ったもの、右は本物。 出典:Revo Foods

Revo Foodsへ社名を変更したのに合わせて、公式サイトも一新されたが、1つ気になることがある。

共同創業者の1人であるHakan Gürbüz氏の名前がないことだ。

同氏は3Dプリンター企業Felixで勤務し、自身もバイオ3Dプリンター2機種を開発した経験のある、3Dプリンターのエキスパートだが、現在の公式サイトには名前は掲載されていない。

代わりにManuel Lachmayr氏がCTO(最高技術責任者)として掲載されている。

今後はGürbüz氏に代わり、Lachmayr氏が3Dプリンターの量産の指揮をとると予想される。

 

参考記事

Revo Foods Catches €1.5M In First Fundraise To Fuel 3D Printed Plant-Based Seafood Launch

Revo Foods Raises €1.5M to Advance its 3D-Printed Alternative Salmon

Revo Foods To Host World’s First 3D Printed Plant-Based Salmon Tasting After Rebranding From Legendary Vish

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アイキャッチ画像の出典:Revo Foods

 

 

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