細胞を培養して動物肉、魚肉を開発する企業が近年、増加している。培養肉の開発が進む背景には、家畜による温室効果ガスがもたらす地球温暖化、家畜の飼育に大量の飼料・水が必要で効率的でないこと、水産資源の乱獲と高まるシーフード需要などがある。
これまでに培養肉が販売されたのはシンガポールのみだが、数年後には食卓に並ぶカキも細胞培養によって作られるかもしれない。
アメリカ、ノースカロライナ州に設立されたPearlita Foodsは、培養カキを開発する企業として先月設立された。Sustainable Food Ventures、Big Idea Venturesから出資を受ける同社は、同州ローリーに研究所を開設した。
さまざまなスタートアップ企業がカニ、ロブスター、マグロ、サーモンなど培養魚介を開発しているが、培養カキの開発に挑戦するのはPearlita Foodsが初となる。
海水の浄化に欠かせないカキ
Pearlita Foodsが本拠地としてノースカロライナ州を選んだのは、同州にアメリカで2番目に大きい河口があり、バイオテクノロジーと「未来の食」のハブとして急速に成長しているからだという。
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アイキャッチ画像の出典:Pearlita Foods