レストランテック

RoboBurgerが世界初のハンバーガー全自動販売機の提供を開始

 

過去にはピザの自販機サラダボウルの自販機を取り上げてきたが、アメリカの代表的なファストフードである「ハンバーガー」の自販機は未だに出てきていなかった。

そのような中、アメリカのRoboBurgerという企業が、世界初のハンバーガー自販機を開発し提供を開始したという。

RoboBurgerは、世界初となる全自動のロボットハンバーガー自販機をニュージャージー州にあるニューポートセンターへ導入した

今後はこのレストラン品質のグリルバーガー自販機を全国の空港やショッピングモール、大学、オフィス、工場、基地などへ導入する予定だ。

AIを搭載した小さなレストラン

出典:RoboBurger

RoboBurgerはAIを搭載し自動で動き、レストランのすべての機能を数分の1のサイズに収めた特許取得済みの自販機である。大きさは12平方フィート(約1.1平方メートル)で、従来のコンセントに差し込み、冷蔵庫と自動グリル、クリーニングシステムが備わっている。

自販機では、ファストフードでシェフが行うことと同様に、5つのステップで調理が行われる。

ロボットシェフはまずパティをグリルし、バンズを焼き、選択された調味料を配合し、ハンバーガーを組み立てる。そして、熱々の状態で顧客へ提供する。時間にして約6分、価格はわずか6.99ドル(約900円)である。

認証機関の認証を受けた初のロボット自販機

出典:RoboBurger

RoboBurgerは、National Sanitary Foundationという公的な認証機関から、食品/飲料の自販機を対象としたNSF/ANSI 25という規格で認証を取得した初のロボット自販機である。

RoboBurgerの共同創業者兼CEOのAudley Wilson氏は「私は17年前にガレージでRoboBurgerを始めたが、今こそが一番生活に導入され皆が体験するのに適している」と話す。「RoboBurgerは安全で非接触でありながら、その場でグリルされた絶品なハンバーグを皆に提供できる。それはいつも出来立ての熱々な状態であり、あらかじめ調理されて保温されている、ということはない」と語る。

日本でもハンバーガー自動調理ロボットの開発が進展

出典:RoboBurger

実は日本の企業でも、自販機ではないが、ハンバーガーの自動調理をするロボットが開発されている

BEX BURGER」というハンバーガーショップが、調理ロボットを開発するコネクテッドロボティクスと提携し、ハンバーガーの調理ロボットを開発している。BEX BURGERのFC展開ツールとしてや、飲食業界に人手不足解消に向けた解決策として未来を見据えているという。

今後は土地の狭い日本だからこそ、小さなスペースでできる自販機も調理ロボット同様、出現し展開されていくかもしれない。

 

参考記事

RoboBurger, the World’s First Robot Burger Chef in a Vending Machine Format, Launches Nationally

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:RoboBurger

 

関連記事

  1. ピザ組み立てロボットを開発するPicnicが約17億円を調達
  2. ネスレが焼きたてのピザを提供する自販機を試験導入
  3. スペインのRemy Robotics、ロボットによるバーチャルレ…
  4. 未来のバーテンダーはロボット?Rotenderはドリンクを大量に…
  5. スーパー・薬局が自宅までやってくる!Robomartの移動型スー…
  6. Moleyが自動調理ロボット「モーレイ・ロボット・キッチン」の販…
  7. コンタクトレスなデリバリーロッカーMinnowがSKS2020で…
  8. インドNymbleの料理ロボットJulia(ジュリア)がSKS2…

精密発酵レポート好評販売中

おすすめ記事

上海の培養肉企業CellXがパイロット工場を開設、年内に米・シンガポールで申請へ

上海を拠点とする培養肉企業CellXは今月、中国初の大規模なパイロット工場の完成…

植物性着色料を開発中のイスラエルフードテックPhytolonが約5億円の資金調達に成功

植物由来(プラントベース)の着色料を開発するイスラエルのフードテックスタートアップのPhytolon…

培養肉企業フューチャーミートが約394億円を調達、生産コストを110gあたり1.7ドルに削減

イスラエルの培養肉企業Future Meat(フューチャーミート)は20日、シリ…

中国初の菌糸体タンパク質スタートアップ70/30、今年後半に全国販売へ

世界的にバイオマス発酵、精密発酵による代替タンパク質の開発が進む中、中国でも最初…

アレフ・ファームズ、シンガポール・イスラエルでの合意で培養肉の生産を強化

イスラエルの培養肉企業アレフ・ファームズ(Aleph Farms)は今月、シンガ…

グリラス、国産食用コオロギを使用したプロテインバー等をコンビニで販売開始

日本の徳島大学発ベンチャー企業であるグリラスが、国産の食用コオロギを使用した自社…

Foovoの記事作成方針に関しまして

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

精密発酵レポート好評販売中

Foovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

▼運営者・佐藤あゆみ▼

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

最新記事

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,671円(04/25 12:13時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(04/25 21:31時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(04/25 01:02時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(04/25 18:05時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(04/25 10:47時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(04/25 21:01時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP