ロボット

家庭用カクテルロボットのBartesianが約21億円を調達

 

家庭用カクテルロボットを開発するBartesianがシリーズAラウンドで2000万ドル(約21億円)を調達した。

Bartesianのカクテルロボットは、テキーラ、ウォッカ、ラムなどのスピリッツとシロップを混ぜて自動で好みのカクテルを作成する。

本体にはスピリッツを充填する複数の小型容器が搭載されており、自分で用意したスピリッツを充填する。

付属されているさまざまなフレーバーのカプセルを装置にセットして、グラスを置いてボタンを押すと、カクテルが自動で作られる仕組みとなる。

モクテル(ノンアルコール)からストロングまでお酒の強さはカスタマイズ可能。

必要なカプセルをセットして、タッチパネルの「MIX」を押すだけで完了する。セットしたフレーバーにあうスピリッツが自動で注がれるほか、提案もしてくれる。

出典:Bartesian

現在、Bartesianはホームページやアマゾンで1台約350ドルで販売されている。

オプションで好きなフレーバーカプセルを選択できる。カプセルは1袋(6個入り)約15ドルから販売されている。

つくれるカクテルは500万種以上というから驚きだ。

コロナウイルスの発生により、多くのレストランが閉鎖に追い込まれた中、自宅で料理を作るフードロボットには追い風がふいており、当メディアでもさまざまな家庭用フードロボットをとりあげてきた。

カクテルを自宅で作りたい需要がどれほどあるかは未知数だが、Bartesianもコロナ禍で売上を伸ばした企業の1つのようだ。

プレスリリースによると、Bartesianの購入者は2020年3月と比較して30倍以上に増えており、2020年の第四四半期の収益は前年比975%となった。

出典:Bartesian

この流れは現在も続いており、創業者・CEOのRyan Close氏によると、2021年の第1四半期だけで2020年上半期の売上を上回る勢いだという。

フードマシンの中ではBartesianは比較的古参の企業で、その始まりは2014年のクラウドファンディングにさかのぼる。

最初のクラウドファンディングで25万ドルを募り、2018年にはさまざまな家電製品を手掛けるハミルトンビーチとライセンス契約を締結、同社に製造を委託した。

2019年12月には全米の250以上の小売で販売が開始された。

出典:Bartesian

Bartesianの自宅で作るカクテルは、シロップ1個が約250円するため、決して安いとはいえないが、バーで頼むカクテルよりは安い。

毎回、スピリッツとフレーバーをそれぞれ注ぐ手間を省ける。

多種多様なカクテルを楽しむためには、各フレーバーを置いておくスペースが必要になるが、Bartesianのシロップカプセルなら場所を取らない。

全体的には多少の初期投資がかかっても、省スペースで楽にさまざまなカクテルを楽しめるカクテルロボットといえる。

それを裏付けるかのように、海外アマゾンでは5つ星レビューが2700件以上と、高評価なレビューが圧倒的に多い。

Bartesianのほかにもカクテルロボットに取り組む企業はある。

DrinkworksはBartesianのコンセプトに似ているが、シロップカプセルにもアルコールが含まれている。Barsysはスピリッツボトルを直接逆さに装着するタイプのカクテルメーカーとなる。

創業者・CEOのRyan Close氏 出典:Bartesian

Bartesianは今回調達した資金を、国内展開と海外展開の加速、生産のスケールアップ、チーム拡充にあてるとしている。

今回のラウンドはCleveland Avenueが主導し、Stanley Venturesが参加した。

Stanley Venturesは、アメリカの工具メーカーであるスタンレー・ブラック&デッカーのベンチャー部門であり、Bartesianをヨーロッパに展開することを考えているという。

シカゴに本社を構えるBartesianは元バーテンダーのRyan Close氏によって設立された。

出典:Bartesian

今回の資金調達ニュースに合わせて、女優のミラ・クニス氏が同社の詰問委員会に参加し、ブランド戦略と成長に関する指導をすることを発表した。

Bartesianは生産の拡大に加えて、スタジアムやアリーナなどの再開に先立ち、スタジアムやアリーナなどとの商業的パートナーシップの拡大も考えているという。

 

参考記事

Bartesian Raises $20M Series A for its Countertop Cocktail Appliance

Drinks All Around, Bartesian Welcomes Mila Kunis to Board, Celebrates with $20 Million Series A

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Bartesian

 

関連記事

  1. Hyphenが世界初のロボットメイクラインを発売、レストラン作業…
  2. Moley Roboticsが全自動調理ロボットのショールームを…
  3. 政府、17の戦略分野で先行技術を指定|フードテック4分野では植物…
  4. SJW Roboticsがアジア料理を作る自律型ロボットレストラ…
  5. キリンが減塩をサポートするエレキソルトスプーンを発売
  6. ロティ、ピザなどのフラットブレッドを90秒で作る家庭用フードロボ…
  7. 国内最大級のフードテックイベントSKS JAPAN 2025が東…
  8. 韓国LOUNGE’LABがロボットアイスクリームショ…

おすすめ記事

海藻由来の代替タンパク質を開発する米Trophic|大豆に代わるタンパク質源の「主役」となるか?

植物ベースの代替肉といえば、大豆、えんどう豆などが主流だが、数年後には、海藻が主…

政府、フードテックWGを設置  17の戦略分野で成長戦略の検討体制固める

出典:首相官邸政府は24日、第2回日本成長戦略会議を首相官邸で開催し、2026年夏の成長戦略取り…

カナダのNew School Foodsが約8.6億円を調達、トロントに代替サーモンのパイロット工場を開設

ホールカットの植物サーモンを開発するカナダ企業New School Foodsが…

精密発酵でカカオを使わずにチョコレートを開発する独QOAとは

ドイツ、ミュンヘンを拠点とするスタートアップ企業QOAは、カカオを使わないチョコ…

草食動物の腸内細菌で代替タンパク質を開発する米SuperBrewed Food、今年中にビーガンチーズの市販化へ

アメリカ企業SuperBrewed Foodは、今年中に微生物発酵により開発され…

英Multus Biotechnologyが約12億円を調達、増殖培地工場の建設へ

イギリスのスタートアップ企業Multus Biotechnologyは、世界初の…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

Foovoセミナー開催のお知らせ

細胞性食品(細胞培養食品)レポート販売開始

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

代替カカオレポート・好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

会員サービスFoovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

PAGE TOP