代替タンパク質の1つとして昆虫タンパク質生産に取り組むオーストリア企業LIVIN Farmsは、完全に自動化された昆虫工場用の、スケーラブルなモジュラーシステム「HIVE PRO」を開発した。
食品廃棄物の処理業者や大手食品メーカーは「HIVE PRO」を使用することで、有機廃棄物や副産物を昆虫由来のタンパク質、油脂、肥料にアップサイクルできる。
昆虫養殖事業の立ち上げを短縮化する、昆虫養殖モジュール「Hive PRO」
Livin Farmsのサービスは、クライアント企業の現場に直接設置可能な「Farming as a Service」といえる。「Hive PRO」は、有機廃棄物の昆虫用飼料への加工、昆虫の飼育、ロボットアームによるハンドリング、製品加工を可能とする。
Livin Farmsが提供する隔週毎の幼虫の出荷とモニタリングサービスに加え、導入企業は「Hive PRO」を使用して食品廃棄物を昆虫の餌として活用し、1週間以内に幼虫を成長させ、販売用の高価値な最終製品に加工できる。
操作は簡便で、設置には、水やエネルギーなど商業ビルにみられる基本的なインフラがあればよいという。
Livin Farmsの主なクライアント企業について、創業者のKatharina Unger氏は海外メディアThe Spoonによるインタビューで、「毎年、最低数千トンの有機副産物を入手できる大手の食品・飼料加工会社や農業関係者」だとしている。
これらの企業は通常、廃棄物処理にコストをかけている。しかし、「Hive PRO」を導入することで、廃棄物を昆虫の餌に活用し、収益を生み出すことが可能となるわけだ。
12日で約16,000倍のバイオマスに
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アイキャッチ画像の出典:LIVIN Farms