Foovo Deep

昆虫で食品廃棄物をアップサイクルするLIVIN Farmsが約8.5億円を調達

 

代替タンパク質の1つとして昆虫タンパク質生産に取り組むオーストリア企業LIVIN Farmsは、完全に自動化された昆虫工場用の、スケーラブルなモジュラーシステム「HIVE PRO」を開発した。

食品廃棄物の処理業者や大手食品メーカーは「HIVE PRO」を使用することで、有機廃棄物や副産物を昆虫由来のタンパク質、油脂、肥料にアップサイクルできる。

昆虫養殖事業の立ち上げを短縮化する、昆虫養殖モジュール「Hive PRO」

「Hive PRO」のイメージ 出典:LIVIN Farms

Livin Farmsのサービスは、クライアント企業の現場に直接設置可能な「Farming as a Service」といえる。「Hive PRO」は、有機廃棄物の昆虫用飼料への加工、昆虫の飼育、ロボットアームによるハンドリング、製品加工を可能とする。

Livin Farmsが提供する隔週毎の幼虫の出荷とモニタリングサービスに加え、導入企業は「Hive PRO」を使用して食品廃棄物を昆虫の餌として活用し、1週間以内に幼虫を成長させ、販売用の高価値な最終製品に加工できる。

操作は簡便で、設置には、水やエネルギーなど商業ビルにみられる基本的なインフラがあればよいという。

Livin Farmsの主なクライアント企業について、創業者のKatharina Unger氏は海外メディアThe Spoonによるインタビューで、「毎年、最低数千トンの有機副産物を入手できる大手の食品・飼料加工会社や農業関係者」だとしている。

これらの企業は通常、廃棄物処理にコストをかけている。しかし、「Hive PRO」を導入することで、廃棄物を昆虫の餌に活用し、収益を生み出すことが可能となるわけだ。

12日で約16,000倍のバイオマスに

出典:LIVIN Farms

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:LIVIN Farms

 

関連記事

  1. Juicy Marblesが植物由来の骨付きリブ肉の開発に成功、…
  2. 米Lypid、独自のビーガン脂肪を使用した代替豚バラ肉Lypid…
  3. Finless Foodsが約40億円を調達、培養マグロの製造と…
  4. 【原材料別】代替タンパク質スタートアップ企業まとめ21社
  5. モサミートが培養牛脂の公式試食会をEUで初めて開催、ハイブリッド…
  6. 穀物の腐敗検知・予測センサーのTeleSenseが約10億円を資…
  7. 精密発酵カゼインを開発するThose Vegan Cowboys…
  8. ADMが精密発酵スタートアップNew Cultureと戦略的パー…

おすすめ記事

米Clever Carnivore、0.07ドル/L培地や細胞株開発で培養豚肉の商業化を加速

出典:Clever Carnivoreイリノイ州シカゴを拠点とするClever Carnivor…

代替脂肪セミナー動画-2022年9月開催-

2022年9月に開催した代替脂肪セミナーの視聴用ページです。会員の方だけ…

EFISHient Proteinが目指す持続可能な魚生産:培養ティラピアの切り身開発に成功

細胞培養によるティラピアを開発するイスラエル企業EFISHient Protei…

Biftekがシンガポールの培養肉企業へ最初の増殖培地サンプルを出荷

培養肉用のアニマルフリーな培地を開発するトルコ企業Biftekは、商用化に向けて…

オーストラリアのVow、香港で培養肉販売認可を取得|シンガポールに続き2例目

オーストラリアの培養肉企業Vowが香港で培養肉の販売認可を取得した。香港で培養肉…

培養肉セミナー動画(日本細胞農業協会理事・岡田健成氏)|2024年3月開催

今月25日、培養肉の研究開発に取り組むかたわら、日本細胞農業協会で理事を務める岡…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(08/11 15:35時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(08/11 01:42時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(08/11 05:35時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(08/11 21:39時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(08/11 13:36時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(08/11 00:47時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP