代替プロテイン

独自ヘムを開発する豪代替肉v2foodが約58億円を調達、中国・欧州進出を目指す

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オーストラリアの主要代替肉プレーヤーv2foodがシリーズBで7200万豪ドル(約58億円)を調達した。

これは昨年10月の7700万豪ドルに続くもので、シリーズBの調達総額は1億4900万豪ドル(約120億円)となる。今回のラウンドは欧州のベンチャーキャピタル(VC)Astanor Venturesが主導した。

v2foodは調達した資金で、欧州、中国本土進出を図る。

中国本土へ進出

出典:v2food

v2foodはシドニーを拠点とするオーストラリアを代表する代替肉企業。

大豆を主原料としたミンチタイプのv2mince、バーガー用パテのv2burgerに加え、今年にはソーセージv2sausage、ソースv2sauceを発売した。

v2foodの代替肉は日本人にとってもなじみのあるものとなっている。これまでに、日本、韓国、タイ、フィリピン、ニュージーランドに進出しており、いずれもバーガーキングのプラントベースワッパ―のパテとして採用されている。

v2foodは調達した資金で、欧州、中国進出を図る。

中国市場に向けて特別に代替豚肉を含む商品を開発しており、現在は導入段階にある。

「既存のシドニー本社に加え、中国の拠点も正式にオープンしました。新しいゼネラルマネージャーにCyrus Pan氏を任命し、アジア全土でブランドを構築していきます」(創業者・CEOのNick Hazell氏)

Green queenの報道によると、今回のラウンドには、中国人消費者に商品を届けるうえで重要な役割を持つ「中国の主要ECプラットフォーム」からも出資を受けたという。

出典:v2food

中国へはビヨンドミートが7月に、アリババとTmallのライバルであるJD.comで商品を発売した。ビヨンドが中国ECサイトで商品を販売するのはこれが初となる。

同社は北京、上海、広州、深圳を皮切りに、300都市まで範囲を拡大する予定。

中国ではアフリカ豚コレラによる豚肉価格の高騰、供給不足、豚の大量殺処分が問題視されており、豚肉の大部分を国内産でまかなってきた中国にとって代替肉は有望な解決方法となる。

同じ問題意識から、中国では代替肉に取り組むスタートアップが相次いで誕生しており、Hey MaetHero ProteinHaofoodグリーンマンデーYouKuaiなど競争は激しくなっている。

v2foodが中国進出にあたり、外食産業とECサイトのどちらから入り込むかは明らかではないが、中国に参入済みの国内外のフードテック企業との競争が予想される。

欧州進出で優位となるv2foodの「非GMOヘム」

出典:v2food

今回の報道で、v2foodが欧州進出を目指していることも明らかになった。

今回のラウンドを主導したVCがベルギーのAstanor Venturesであることから、v2foodの欧州進出にはずみがつくと考えられるが、同社が欧州市場に入り込むうえでもう1つ、優位性がある。

Bloombergの報道によると、v2foodは調達した資金を研究開発にあて、「ヘム」を使った牛肉製品などの商品を追加する予定

「ヘム」は鉄を含み、「血の滴る」植物肉を実現し、見た目も風味も肉らしくするのに重要な成分となるもの。v2foodの「ヘム」は同社の特許技術によるものであり、遺伝子組換え原料を含まない(非GMO)

出典:v2food

同じく独自ヘムを使用するインポッシブルフーズのヘムはGMOであるため、規制の厳しい欧州・中国市場にはまだ参入できていない。

非GMO商品であることは、v2foodが欧州や中国へ参入するにあたり、ひとつの優位性となる。

今回のラウンドには、中国の投資会社Huaxing Growth Capital、シンガポールのABC World Asia、中国の独立系投資銀行China Renaissance、シドニーのベンチャーキャピタルMain Sequence、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスなどが参加した。

v2foodのこれまでの調達総額は、1億8400万豪ドル(約149億円)となる。

 

参考記事

Bleeding Vegan Meat Gets Extra Funds for Europe, China Entry

Australian Vegan Meat Leader v2food Eyes Asian Expansion After $54M Series B

 

おすすめ記事

アイキャッチ画像の出典:v2food

 

 

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