Foovo Deep

培養魚のブルーナル、粗利率75%を達成するための技術開発を発表

 

培養魚を開発する米ブルーナル(BlueNalu)は、大量生産に向けた運用コスト・設備コストを大幅に削減する2つの新しい技術を発表した

ブルーナルが開発した非遺伝子組み換えの単細胞懸濁液と脂肪関連技術により、粗利率75%を達成できる見込みだという。同社は、最初の製品はクロマグロのトロになることも発表した。

スケーラビリティとコスト削減のための画期的技術

出典:BlueNalu

ブルーナルは培養魚生産でスケーラビリティと大幅なコスト削減への道を開く2つの画期的技術を開発した。

1つは高い成長速度を実現した非遺伝子組み換えの単細胞懸濁液で、これによりブルーナルの大型バイオリアクターへのスケールアップが加速する。もう1つはブルーナルがlipid-loading techniqueと呼ぶ脂肪関連技術で、設備投資の大幅な削減につながるものだという。

ブルーナルはさらに、連続生産を可能にし、製品の調理性・スケーラビリティ・風味に影響を及ぼす植物由来足場の使用を不要とするための下流プロセスを設計した。

ブルーナルでCTO(最高技術責任者)を務めるLauran Madden氏は、「当社チームは、クロマグロのトロ商用化の計画と並行して、自社のプラットフォーム技術を使って追加の種の探索を続けてきました。これまでに8種の異なる魚種について数百万の細胞株を開発し、他の高級シーフードカテゴリーに拡大するためのプロジェクトを開始しています」とコメントしている。

2027年、1日最大7,300キログラムを生産できる大型工場始動へ

出典:BlueNalu

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:BlueNalu

 

関連記事

  1. マイコプロテインを開発するフィンランド企業Eniferが約19億…
  2. 6つの豆をベースに代替魚を開発する米Good Catchがシンガ…
  3. 香港培養肉スタートアップAvant Meatsが約3億2千万円を…
  4. 高級培養肉を開発するOrbillion Bioが約5億4000万…
  5. モサミートが培養牛脂の公式試食会をEUで初めて開催、ハイブリッド…
  6. Future Fieldsが約15億円を調達、ショウジョウバエで…
  7. 昆虫で食品廃棄物をアップサイクルするLIVIN Farmsが約8…
  8. 微生物でタンパク質を開発するNature’s Fyn…

おすすめ記事

フードテック現地レポート会・セミナー動画|2025年1月開催(オランダ)

2025年1月に開催した第16回Foovoセミナーの動画です。使用したセ…

3D Bio-Tissuesが植物性足場を使用しない培養ステーキ豚肉の開発に成功

イギリスの培養肉スタートアップ3D Bio-Tissuesは、100%の培養ステ…

菌糸体からベーコンを開発する米MyForest Foods、年産約1300トンの新工場を開設

菌糸体を使って代替ベーコンを開発する米MyForest Foodsは先月、新工場…

フードデリバリーの「Google」、デリバリー各社を比較・検索できる統合アプリMealMeとは

フードデリバリーを頼むとき、多くの人がさまざまなプラットフォームを使って、何を注…

エストニアで進むマイコプロテイン開発|ホールカット代替肉を開発するFunkiとMati Foodsの取り組み

エストニア発のマイコプロテイン企業Funkiは、今後5年から10年で、食用菌糸体…

培養魚を開発するBlueNaluが史上最大の約62億円を調達、パイロット工場の完成・年内にテスト販売へ

細胞を培養して水産物を開発するBlueNaluが6000万ドル(約62億円)を調…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(05/09 15:05時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(05/09 00:56時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(05/09 04:56時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(05/08 21:05時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(05/09 13:11時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(05/09 00:11時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP