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チョコレート大手のBarry Callebaut、培養カカオに参入──温度差も見える大手各社の姿勢

出典:Barry Callebaut

グローバルに展開するスイスのチョコレートメーカーBarry Callebaut(バリーカレボー)も、培養カカオに参入する。

同社は今月16日、培養カカオの可能性を模索するため、チューリッヒ応用科学大学ZHAW)との戦略的パートナーシップを締結したと発表した

明治ホールディングスMondelēz InternationalFazerLindtなど大手食品企業も培養カカオへの参入を進める中、新たにスイスのチョコレート大手がこの分野に加わるかたちとなる。

研究のはじまり──「チョコレートを細胞から作れないか?」

出典:swissinfo.ch / Christian Raaflaub氏

チューリッヒ応用科学大学は、2021年7月に細胞培養によるチョコレート試作の成功を発表している

この研究は、ZHAWのTilo Hühn教授が「細胞培養により、カカオ豆から植物由来の細胞培養物を抽出できないだろうか」と同僚のRegine Eibl教授に持ちかけたことをきっかけに始まった。Eibl教授の研究室は当時、主に製薬向けの細胞培養に取り組んでおり、チョコレートを作る計画はなかったという。

研究チームは 29 ℃・暗条件の培地で切断したカカオ豆片を培養し、約3週間、豆の切断面に「カルス」と呼ばれるかさぶた状の形成を確認した。これを振とうフラスコ→バイオリアクターへと段階的に培養し、得られたバイオマスを粉末化。ココアバターや砂糖を加え、実際に板チョコ状の試作品作成した

この研究を主導したHühn教授Eibl教授は、今回のBarry Callebautとの提携にも引き続き参画しており、研究開始から約4年を経て、細胞培養によるチョコレートは次のステージに進みつつある。

Hühn教授Eibl教授は、「Barry Callebautのサポートにより、科学的探究を加速させ、学術的な知見を現実の応用に近づけることが可能になりました」とプレスリリースで述べている。

中長期戦略としての布石

出典:Fazer

Barry Callebautが代替カカオに参画するのはこれが初ではない。

同社は2025年4月10日、イギリスおよびベネルクス地域において、ヒマワリ種子を利用したカカオフリー製品を導入したことを発表した(PDF p3-4)。Foovoの調査では、Barry Callebautが過去に「乳製品フリー」製品を手がけた例はあるが、カカオフリー製品を導入したのはこのときが初。

今回のZHAWとの提携は、カカオフリー製品導入に続く新たな動きであり、同社が中長期的な視点で培養カカオの研究にも着手したことを示している。段階的に非カカオ由来の選択肢を広げ、リスク分散を図る姿勢がうかがえる。

Barry Callebautに先行してこの分野に取り組んでいるのが、フィンランドのチョコレートメーカーFazerだ。

Fazerは代替カカオ製品の上市においては、チョコレート大手の中でも特に早く、2023年5月にカカオフリー製品の限定販売を実現した。さらにVTTと共同で培養カカオ研究も進めており、2022年8月には培養カカオですでに成果をあげていると発表していた

大手が続々参入する一方で、静観する企業も

出典:Barry Callebaut

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※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

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アイキャッチ画像の出典:Barry Callebaut

 

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