3Dプリンター

セイバーイートが植物肉用3Dプリンターをアメリカの大学へ初導入

 

3Dプリンターで植物肉を開発するイスラエル企業セイバーイート(SavorEat)と多国籍企業ソデクソ(Sodexo)は今月、アメリカのデンバー大学に3Dプリンター「ロボットシェフ」を導入したことを発表した

セイバーイートの3Dプリンターがアメリカの大学に導入されるのはこれが初となる。

セイバーイートが植物肉用3Dプリンターをアメリカの大学へ初導入

デンバー大学での様子 出典:SavorEat

アメリカの大学への導入に向けて、セイバーイートがソデクソの子会社と提携したのは2021年。当時、2022年にアメリカの一部大学にセイバーイートの3Dプリンターを試験導入し、3Dプリントされた植物肉バーガーを試験的に提供するとしていた。

提携から2年を経て、「ロボットシェフ」がアメリカの大学へ導入された。今回の導入により、コロラド州、デンバー大学の学生は、パーソナライズ化された植物肉パテを注文できる。「ロボットシェフ」は5分で最大3枚のパテを焼き上げることができ、すべてコーシャとなる。

The Times of Israelの報道によると、「ロボットシェフ」は同大学に計3台設置され、約10,000食の植物肉を提供するという。

次のターゲットはテック企業

デンバー大学での様子 出典:SavorEat

3Dプリンターで代替肉を開発する試みは増えているが、セイバーイート最大の特徴は、画一されたパテを生産するのではなく、注文時にユーザーが脂肪を増やしたり、焼き加減を調整したりと、パーソナライズ化されていることが特徴といえる

パーソナライズ化の構想は、医療上の理由から数年にわたり制限食を余儀なくされた共同創業者Racheli Vizman氏の個人的体験に基づいている

Vizman氏は、デンバー大学への導入は、全米の大学やテック企業のオフィスで、ロボットシェフや植物肉を商用化するための第一歩になるとThe Times of Israelに述べている。確かに、デンバー大学での提供が成功を収めれば、他の大学や企業にも導入されていく可能性は高い。

出典:SavorEat

実際に、セイバーイートはテック企業への導入に向けて2年前から取り組みを進めている。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:SavorEat

 

関連記事

  1. 砂糖削減に取り組むBetter Juice、ドイツにパイロット施…
  2. All G、精密発酵ウシラクトフェリンでGRAS自己認証を取得|…
  3. ビーガンチーズを開発するMiyoko’s Creameryが約5…
  4. 【現地レポ】Perfect Dayの精密発酵乳タンパク質を使用し…
  5. 精密発酵でアニマルフリーなチーズを作るNutropyが約2.8億…
  6. 精密発酵プラットフォーマーのLiberation Labsが約2…
  7. Calystaの単細胞タンパク質FeedKind、水産養殖への使…
  8. 「食品発酵業界のボトルネック解消」を目指すplanetaryが約…

おすすめ記事

Apeel Sciences、鮮度を保てるプラスチックフリーなキュウリ、ウォルマートで販売開始|食品ロス問題の解決に

食品ロス問題に取り組む米スタートアップのApeel Sciencesは、Houwelingグループと…

TurtleTreeが精密発酵によるアニマルフリーなラクトフェリンを発表、年内に市販化へ

TurtleTreeは今月、世界初となる精密発酵によるウシラクトフェリンを試食イ…

シェフ・企業・研究者の共創を目指す国際拠点「GIC Tokyo」、東京にオープン

東京建物は、スペインの美食科学アカデミア「バスク・カリナリー・センター(BCC)…

単細胞タンパク質を開発する独MicroHarvest、ポルトガルにパイロット工場を開設、来年製品の発売へ

ドイツの単細胞タンパク質企業MicroHarvestは今月、ポルトガル、リスボン…

豆を使わずに細胞培養コーヒーを開発するフランス企業STEM

昨今、細胞培養による代替肉、代替乳製品、代替魚、代替コラーゲン、代替チョコレート…

GOOD Meat、世界最大の培養肉用バイオリアクターの製造へ

イート・ジャストの培養肉部門GOOD Meatはバイオプロセス機器のリーディング…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

Foovoセミナー開催のお知らせ

Foovo Deepのご案内

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

Foovoの記事作成方針に関しまして

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

最新記事

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(01/17 14:27時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(01/18 00:10時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(01/18 03:58時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
2,156円(01/17 20:26時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(01/18 12:39時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(01/17 23:23時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP