ロボット

トッピングから焼き上げまで3分で完成するピザ自販機Piestro

 

新型コロナウイルスの影響により、人との接触を減らせる「次世代自販機」が海外では注目を集めている。

サラダを作るChowbotics、ラーメンを作るYo-Kai Express、スムージー専門のBlendidなどは、これまでの注文されたものだけを提供する従来型の自販機ではなく移動型レストランという方がふさわしい。

新型コロナの収束が見えない中、これら次世代自販機の黄金時代がまさに始まろうとしている。

特に、競争の激化が予想されるのがピザ市場だ。

このメディアでもBasil StreetPizzaFornoなどのピザ自販機を紹介してきたが、Piestroはまだ市場に出ていないものの、他社にはない差別化戦略で熱い自販機ピザ市場を狙っている。

トッピングからわずか3分でピザを焼き上げるPiestro

Piestroはキオスク型で、中に搭載されたロボットアームがピザ生地を回転させながら、ソース、チーズなどのトッピングを行う。

出典:Piestro

トッピングが完了したピザは加熱器に送られ、焼き上げられる。焼きあがったピザは箱に入れられ、自販機の前で待つ人に提供される。

ピザが完成するのにかかる時間は3分。注文は自販機のタッチスクリーン、アプリ、顔認証で行える。

Basil Street、PizzaFornoなどのように、注文を受けてトッピング済みのピザを焼くのではなく、その場でトッピングされて焼かれる点でレストランのピザにより近い

動画は試作品のイメージ画像となるが、ユーザーがトッピングを選ぶ機能も搭載されると予想される。

出典:Piestro

Piestroは現在試作品を開発している段階で、2つの市場参入戦略を考えている。

第1段階では、自社ブランドを構築し、ピザを消費者へ直接届けるモデル。

第2段階では、他社にライセンス供与するモデル。

これはピザチェーン店などレストランが導入し、自社ブランドで自販機を運営する形となる。近年、多くの次世代自販機のプレーヤーが採用する共同ブランディング戦略だ。

Piestroの3つの差別化戦略

Piestroが市販化されるのはまだ先だが、3つの点で他社と差別化する戦略を進めている。

1つが、顔認証による決済システムの導入だ。

先月、Piestroは新しい非接触決済を導入するために、PopIDとパートナーシップを結んだ。

これにより、ユーザーはPopIDのアカウントを作成することで、顔認証により決済できるようになる。設定が完了したら、アプリまたは自販機で決済方法にPopIDを選べるようになる。

2つ目は、事前注文機能。事前に注文すると、ピザは内部の棚に保存され、アプリや顔で解除できるようになっている。

出典:Piestro

3つ目はピザ自販機他社にはまだ導入されていないロボットによるデリバリー機能だ。

Piestroは昨年10月にフードデリバリーロボットのKiwibotとの提携を発表した。

Kiwibotのデリバリーロボットには自販機から商品を取り出す機能が搭載されている。アプリでPiestroに注文すると、Kiwibotがピザを回収し、自宅まで届けてくれる

Piestroはまだ市場に投入されていないが、昨年の報道によると、Piestroはピザほどの大きさも運べるKiwibotの新しいバージョンとのコラボを進めているという。

食品とロボットのエキスパートが結集したPiestro

次世代自販機の中でも、ピザは競争の激しい分野といえる。

競合他社の中にはすでに1000万ドルを調達しているアメリカのBasil Street、ヨーロッパに200台以上を展開しているAPI Tech、カナダに続きアメリカへ進出しているPizzaFornoなどがいる。

Piestroは、ゴーストキッチン企業Kitchen Unitedの共同創業者でもあるMassimo De Marco氏によって2017年に設立された。COOを務めるKevin Morris氏はMiso RoboticsのCFOでもある。さらに、Miso RoboticsのCEOであるBuck Jordan氏が戦略的アドバイザーを務める。

出典:Piestro

Piestroは完全自律型のロボットピザレストランで、顔認識による決済機能を導入しており、さらにデリバリー機能も搭載した、複数のテクノロジーが融合した最新型の次世代自販機といえる。ひとたび市場に出回れば、既存のピザ自販機企業も機能のアップデートを迫られるのは間違いない。

Piestroは現在、株式投資型クラウドファンディングを実施中で、これまでに41万ドルが集まっている。

Piestroのようなピザ自販機は、飲食店の悩みの種だった人件費と家賃を同時に解決する。

レストランの立ち上げまでに約9-12ヵ月要するのに対し、Piestroであればわずか2週間以内に「レストランをオープン」することができる。さらに24時間休まず稼働できるうえ、緊急事態宣言による営業時間の時短に影響されることもない。

日本でも数年後には、退社時にスマホで注文したピザを、自宅そばのピザ自販機で受け取って帰るのが当たり前になるかもしれない。

 

参考記事

Piestro Adds Pay-With-Your Face Tech and Cubbies for Pickup

Piestro’s Playful Pizza Robot Gives Equity Crowdfunding a Spin

Kiwibot will Pick up and Deliver Pizza from Piestro’s Robot Vending Machine

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Piestro

 

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