代替プロテイン

英Jack & Bryがジャックフルーツを使った代替切り身魚を発表

 

イギリスを拠点とするスタートアップJack & Bryは今月、ジャックフルーツを使った「世界初の」代替切り身魚を発表した

これはThe Cornish Seaweed Companyと共同開発したもので、Jack & Bryのジャックフルーツを使った風味成分と、口当たりを最適化する独自プラットフォーム、そしてThe Cornish Seaweed Companyの受賞歴のある有機海藻を組み合わせている。

Jack & Bryによると、「本物のシーフードの味覚体験を再現しつつ、魚の白く、フレーク状の食感を正確に再現」しているという。

代替肉で活用されるジャックフルーツとは?

ジャックフルーツ

ジャックフルーツは日本ではパラミツとも呼ばれ、ドリアンよりも一、二回り大きく、重さが30~40kgにまで成長する果実だ。東南アジア、アフリカ、ブラジル、中国などで栽培されている

ジャックフルーツの栽培は、少ない水、農薬、肥料、手入れですむにも関わらず、収量が高いことが特徴とされる。Jack & Bryのほかにシンガポールを拠点とするKaranaもジャックフルーツを使った代替肉を開発しており、シンガポール、香港への導入に続いて、今年3月にはアメリカ市場参入を発表している。サンフランシスコの3つのレストランが、Karanaのジャックフルーツ由来肉の導入を決めた

バーガー、ピザの肉をジャックフルーツで代替

出典:Jack & Bry

Jack & Bryはこれまでに、ベトナム産のジャックフルーツを主要原料に使い、ミンチ肉、バーガー、ソーセージ、ペパロニスライスなどを製造してきた。昨年2月にはシードラウンドで140万ユーロ(約1億9000万円)の資金を調達している

Jack & Bryのこれまでの主なターゲットは、ピザやバーガーに使用される肉の代替だ。

2019年に設立された同社はルイス・ハミルトンが支援するロンドンのプラントベースレストランNeat Burgerや、コーンウォールにあるレストランHarbour Lightsでの発売に成功した後、ピザチェーン店パパ・ジョンズ・ピザのイギリス全店舗、欧州の一部店舗へ導入を実現したほか、現在はZizziPrezzoPizza ExpressなどのレストランやネットスーパーOcadoなどともパートナーシップを結んでいる。

出典:Jack & Bry

ピザでは、ひき肉に香辛料などを加えたサラミに似たペパロニが定番の材料として使用されている。Jack & Bryによると、約2500万ポンドのペパロニが毎年消費されており、注文されるピザの36%がペパロニピザだという

創業者のBryony Tinn-Disbury氏は考えた。「もし動物由来のペパロニをジャックフルーツで代替できたらどうなるだろう?」。

現在イギリスのレストラン、デリバリー業者、ピザ製造業者にピザ用のジャックフルーツ由来ペパロニを提供しており、導入箇所は850になるという。2022年後半にはさらに多くのレストランへの導入を目指している。

ジャックフルーツを使った世界初の切り身魚

今回発表された代替切り身魚 出典:Jack & Bry

今回の発表により、Jack & Bryはペパロニスライス、ハンバーガー、ソーセージに続き、切り身魚を製品に追加したことになる。プレスリリースによると、ジャックフルーツを使った代替切り身魚の開発は、Jack & Bryが世界初になる。

同社は現在、イギリスの複数の販売業者と交渉し、展開の拡大を図ろうとしている。

Tinn-Disbury氏は「私たちは、気候問題に関心があるピザ好きな人、ハンバーガー好きな人の心を、ジャックフルーツペパロニと美味しいジャックフルーツバーガーで変えました。今、世界初のジャックフルーツを使った切り身魚で、国境を超えてさらに取り組みを強化したいと思っていいます」とコメントしている。

 

参考記事

Food-Tech Start-Up Unveil the World’s First Unbreaded Jackfruit Fish Fillet

 

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アイキャッチ画像の出典:Jack & Bry

 

 

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