Foovo Deep

米InnerPlantが自らSOSを出す植物 InnerTomatoを開発、病気の早期発見に

(▲左は通常のトマト、右が昆虫の攻撃を受けたInnerTomato。通常のトマトは発光しないが、InnerTomatoは攻撃により発光する。出典:InnerPlant

 

カリフォルニアのInnerPlantは、植物がストレスにさらされたときに可視化して伝えるバイオセンサーInnerTomatoを開発した。

InnerTomatoは、異なるストレスにさらされたとき、警告を発するための自然シグナルを増強するよう遺伝子を組み替えられている。

植物は攻撃を受けたときに、近くの植物に危険を知らせるために化学物質を分泌することが知られている。InnerPlantは、植物が警告に用いる化学物質を増強し、蛍光によって「見える化」することで植物自身がタイムリーにSOSを農家に伝えることができる。

植物が弱る前にSOSを発信

InnerTomatoの栄養が不足したり、病原体に攻撃されたりすると、葉の色が変わる。

InnerTomatoは、殺虫剤、微生物、線虫、寄生虫、昆虫、熱、栄養不足、水不足などによる病気やストレスがある環境では発光するように改変されている。色の変化はiPhone、ドローン、衛星などで確認可能だ。

出典:InnerPlant

葉の色の変化は、問題が発生する前に植物が抱える「潜在的な問題」として農家に認知される。これにより、あらかじめ大量の化学肥料や殺虫剤を撒く必要はなくなる。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

  1. 米The Better Meat Co.がマイコプロテイン由来の…
  2. 米Wild Earth、2023年に細胞培養によるペットフード製…
  3. 米Bond Pet Foods、精密発酵由来の動物タンパク質2ト…
  4. ダノンが細胞培養母乳を開発するイスラエル企業Wilkに出資
  5. レタスを活用して乳タンパク質を開発するイスラエル企業Pigmen…
  6. 代替シーフードのAqua Cultured Foods、スイスの…
  7. 米Apeel Sciencesがアボカドの熟度を即座に把握する新…
  8. 「砂糖を再発明する」妥協なき代替砂糖の開発に挑戦するイスラエル企…

精密発酵レポート好評販売中

おすすめ記事

Remilkがデンマークに世界最大の精密発酵工場建設を発表

アニマルフリーな乳タンパク質を開発するイスラエル企業Remilkが、デンマークに…

培養魚のB2B製造ソリューションの提供を目指すUmami Bioworks、年内にシンガポールで申請へ【創業者インタビュー】

世界のシーフード消費が増えるなか、絶滅の危機に瀕している魚種を細胞培養により開発…

代替ハチミツの米MeliBioが約6.7億円を調達、今春より生産拡大へ

持続可能な「本物のハチミツ」を開発するアメリカのMeliBioが17日、シードラ…

動物を使わないチーズを作るChange Foodsが約9100万円を資金調達、生乳市場の破壊へ乗り出す

このニュースのポイント ●Change Foodsがプレシードで約9…

米The Better Meat Co.がマイコプロテイン由来のフォアグラをリンクトイン本社で提供

マイコプロテインを使った代替肉を製造販売する米The Better Meat C…

中国のJoes Future Foodが豚の培養脂肪のパイロット生産に成功/培養脂肪企業10社の動向

中国の培養肉企業Joes Future Foodが培養豚脂肪のパイロット生産に成…

Foovoの記事作成方針に関しまして

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

精密発酵レポート好評販売中

Foovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

▼運営者・佐藤あゆみ▼

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

最新記事

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,671円(04/26 12:13時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(04/26 21:33時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(04/27 01:03時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(04/26 18:06時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(04/26 10:47時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(04/26 21:03時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP