代替プロテイン

培養脂肪を開発するMission Barnsが約26億円を調達、パイロット工場の建設へ

▼10/26培養肉セミナーのご案内(画像をクリック)

-------------

 

シリコンバレーを拠点とする細胞農業スタートアップのMission BarnsがシリーズAで2400万ドル(約26億円)を調達した。

調達した資金で、培養脂肪の生産を拡大し、サンフランシスコベイエリアにパイロット工場を建設する。

植物肉の欠点を補う培養脂肪

Mission Barnsは牛、豚、鶏から採取した細胞に、ビタミン、砂糖など栄養となる植物性原料を加え、バイオリアクターで培養して脂肪を作る。

こうして作られる培養脂肪は、口当たり、風味ともに動物由来の脂肪そっくりなだけでなく、畜産と比べて使用する土地、水、排出される温室効果ガスがはるかに少ない。

市場にはすでに多種多様な植物肉があるが、植物肉の欠点として指摘されるのが、風味、食感、肉らしさ

本物の動物肉に劣るために、植物肉の購入をためらう消費者もいる。

そこで、植物肉を「本物に近づける」ために、Mission Barnsは培養脂肪の開発に取り組んでいる。

Mission Barnsの培養ベーコン 出典:Mission Barns

同社の培養脂肪「Mission Fat」はまず、植物肉に組み込むものとして商用化される。

「Mission Fatを植物性タンパク質に加えると、どのカテゴリーの代替肉も現在の植物食品をはるかに上回るものになることを何度も目の当たりにしました」(CEOのEitan Fischer氏)

同社は独自に、または他社の食肉企業や植物性タンパク質企業と協業して「Mission Fat」を組み込んださまざまな製品を開発してきた。

これまでにベーコン、パテ、バーガー、ナゲット、ソーセージ、ミートボールなどを開発している。

昨年にはサンフランシスコのレストラン外で細胞培養によるベーコンの試食会を実施している。

2023年には植物肉が動物肉と同等レベルに

植物肉のアップデートを視野において代替脂肪の開発に取り組む企業は増えている。

酵母発酵により動物と同じ脂肪を開発するオーストラリアのNourish Ingredientsは先月、初ラウンドで約12億円を調達した。同社は香港大富豪李嘉誠氏が率いる香港のベンチャーキャピタルHorizons Venturesから出資を受けている。

イギリスのHoxton Farmsは細胞培養による培養脂肪の開発に取り組む。同社も今年になってから約4億円を調達した。

合成生物学のバイオテック企業Ginkgo BioworksのスピンオフベンチャーであるMotif Foodworksは、植物ベースの脂肪を開発している。

出典:Mission Barns

最新のレポートによると、2023年には植物性タンパク質は味、食感、価格の3点で動物性タンパク質と同等レベルに達すると予想されている。

こうした背景には、Mission BarnsやNourish Ingredientsなど、植物肉をアップデートさせる技術開発に取り組む企業が増えていることがあげられる。

今回のラウンドにはLever VCGullspang Re:FoodHumboldt FundGreen Monday VenturesEnfini Venturesが参加した。

ラウンドに参加したLever VCはプレスリリースで次のように述べている。

「私は20年間、世界中のさまざまな植物肉を試食してきましたが、Mission Fatを含む製品ほど肉のようなものを味わったことはありません。

これは代替肉セクターにとってゲームチェンジャーになるものでしょう。

世界中のブランドがほぼ一夜にして劇的に優れた製品を手にするのを助けるわけですから」

Mission Barnsは2018年カリフォルニアに設立された培養肉スタートアップ。

これまでの調達総額は2820万ドル(約30億円)となる。

 

参考記事

Mission Barns Raises $24M Series A to Scale Up its Cultivated Fat Technology and Build Pilot Production Facility

Cell Ag Startup Mission Barns Raises $24M for its Cultivated Fat

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Mission Barns

 

▼10/26培養肉セミナーのご案内(画像をクリック)

 

***無料レポートプレゼントのご案内***

無料メールマガジンに登録いただいた方限定で、 

国内外の培養肉開発に取り組む企業をまとめたレポートを無料でお配りしております。

●全66社

●全15ページ

の無料レポートです。

登録は1分で終わりますので、ぜひこの機会にご利用ください。

メールマガジンにご登録いただいた方には、 週1~2回フードテックの最新ニュースをお届けしております。

↓↓↓↓↓

メールマガジン登録はこちらから

 

>> <<

関連記事

  1. 蜜蜂を使わずにハチミツを作る米MeliBioがプレシードで約94…
  2. スイスの培養肉企業Mirai Foodsがシードで約2億3千万円…
  3. えんどう豆由来の代替ミルクを開発するSproudが約6.8億円を…
  4. イスラエルのImagindairyは精密発酵でアニマルフリーな乳…
  5. 6つの豆タンパク質から代替魚を開発する米Good Catch、カ…
  6. 日本初|植物肉グリーンカルチャーが植物魚に参入、7月より寿司屋で…
  7. 中国バーガーキングが植物肉バーガーを発売開始
  8. イート・ジャスト(Eat Just)の培養肉が世界で初めてシンガ…

おすすめ記事

フランス・パリにPazziによるピザロボットレストランがオープン!

フランスを拠点とする食品スタートアップのPazziが、フランス、パリにピザロボッ…

培養肉はどんな産業を生み出すのか?|SKSJ2020参加レポート

培養肉が社会・環境にもたらすインパクトは大きい。動物を殺さずに肉を作れる…

菌糸体ステーキ肉の開発に挑むスペイン企業Libre Foods

日本では大豆ミート、ソイミートという言葉が浸透しているが、海外では代替肉の原料=…

フィンランドの研究チームが細胞培養によるコーヒー生産に成功

フィンランド技術研究センター(VTT)の研究チームは、細胞農業によりコーヒー豆を…

培養母乳を開発するイスラエル企業Bio Milk、2022年にサンプルを発表予定

1Lの牛乳を生産するには900Lの水が必要とされ、牛乳を生産するために地球のかな…

イスラエルの培養肉・代替肉企業6社まとめ

 2021年になってから、イスラエル発の培養肉企業・植物肉企業のニュースが続ている。…

第2回Foovoセミナーのお知らせ

▼聞き流しフードテックニュース▼

▼運営者・佐藤あゆみ▼

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業66社をまとめたレポート(全15ページ)を無料でお配りしております。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

最新記事

フードテックを理解するのに役立つ書籍

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(10/25 15:15時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(10/26 09:08時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,881円(10/25 20:00時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP