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【現地レポ】シンガポール展示会(Agri-Food Tech Expo Asia 2023)参加レポート

 

2023年10月31日~11月2日の3日間、シンガポールのマリーナベイ・サンズにあるサンズ・エクスポ&コンベンション・センターで「Agri-Food Tech Expo Asia 2023」が開催された。

昨年に続き、Foovoは今年も「第2回 Agri-Food Tech Expo Asia」に参加した。今年も培養肉、培養魚、精密発酵、植物性代替魚、アップサイクル、マイコプロテイン、海藻ペットフードなどさまざまな企業がブースを出展していた。

本レポートでは、細胞農業・植物由来など代替タンパク質を中心に、海外企業の取り組みや今後のスケジュールを紹介する。

海藻由来ペットフードを開発するSEADLING

Foovo(佐藤)撮影

2018年設立のマレーシア企業SEADLINGは、持続可能な方法で養殖された海藻を発酵させた成分で、ペットフード「PhycoBio」を開発している。

SEADLINGは次の事業モデルに取り組んでいる。Elkhorn Seamoss(Kappaphycus sp.)という海藻からカットした種苗を、自然の海洋環境の課題に対応できるようになるまで同社の陸上孵化場(land-based hatchery)で成長させる。成長した種苗をパートナー農家に提供して、成熟させた後に回収し、発酵により海藻の栄養を向上させたものを乾燥させて粉末にし、ペットフード製品などにするというものだ

出典:SEADLING

SEADLINGのビジネスモデルは、海洋pHを高める海藻を使用するため海洋酸性化への対応策となるなど、海洋環境に寄与するだけでなく、地元のパートナー農家にも利益をもたらす。同社は、海藻ソリューションは「脱炭素化と炭素隔離において最も有望なソリューション」になるだけでなく、多くの雇用を創出し、海岸コミュニティの暮らしを改善する可能性があると考えている

日本を第一のターゲットとするフィンランドのAVENATUR

Foovo(佐藤)撮影

フィンランド、コウヴォラを拠点とするAVENATURは、まもなく国内で発売するオーツミルクを展示した。

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