3Dプリンター肉を開発するイスラエル企業SavorEatが、代替卵に特化した新しいスタートアップEgg’n’up立ち上げを発表した。
SavorEatは3Dプリンターを使って調理済みのバーガーパテを開発している。
同社は昨年12月にテルアビブ証券取引所で上場しており、この夏には、イスラエルの人気バーガーチェーン店で試験運用が開始される予定となっている。
Egg’n’upはSavorEatの独自技術であるセルロース繊維を原料に代替卵を開発しており、年内に最初の商品を販売する予定。
SavorEatと同様、まずB2Bで市場に投入してから、消費者や小売向けに販売するとしている。
SavorEatの共同創業者・CEOであるRachel Vizman 氏は次のように述べ、同社独自のセルロース繊維を代替肉に限定せず、新たな商品開発につなげていく考えを示している。
「当社独自のセルロース繊維には多くの可能性を見出しました。これをさらなる製品開発につなげていきます」Rachel Vizman 氏
Egg’n’upは、イスラエルでフードテックに特化したベンチャーキャピタルMillennium Food-Techからこれまでに250万ドルの出資を受けている。
Egg’n’upはSavorEatから独立した組織となるが、現在はSavorEat共同創業者Oded Shoseyov氏が開発の指揮にあたっている。
公式サイトには、CEOと研究開発部長のポストの求人が掲載されている。
植物性代替卵の市場は、代替ミルクと比べるとシェアはまだ小さいものの、アメリカのプラントベース市場においては2019年から2020年にかけて約2.7倍に成長している。
アメリカでは動物性食品から代替食品への切り替えが急速に起きており、代替卵市場には発展の余地が十分にある。
こうした市場の成長性を見込み、さまざまなスタートアップが登場している。
なかでも最も有名なフードテック企業はアメリカのイート・ジャストで、これまでに1億個分の卵に相当する代替卵を販売している。
このほか、レンズ豆を原料とするインド発のEvo Foods、マイコプロテインを使って世界初のゆで卵を開発したシンガポールのOsomeFood、卵黄と卵白を再現した目玉焼きを開発したシンガポールのFloat Foodsなどがいる。
参考記事
Israeli Food Tech SavorEat Launches Subsidiary Plant-Based Egg Startup
SavorEat Creates Plant-Based Egg Venture Called Egg’n’up