Foovo Deep

Remilkがイスラエルで初めて精密発酵タンパク質の認可を取得

 

精密発酵でアニマルフリーな乳タンパク質を開発するイスラエルのRemilkは27日、イスラエル保健省から精密発酵タンパク質の認可を取得した

これにより、Remilkはイスラエルで認可を取得した最初の企業となり、同社乳タンパク質を使用した製品をイスラエル国内で販売できるようになる。

この発表はまた、イスラエルが精密発酵タンパク質を提供する国のリストに新たに加わったことを意味する。

Remikの共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のAviv Wolff氏は、「これはRemilkだけではなく、世界の代替タンパク質業界、そして精密発酵の重要性を世界で最初に認識した国の1つであるイスラエルにとって、決定的な瞬間です」と述べている。

Wolff氏はまた、「本物のアニマルフリー乳製品がイスラエル市場へ投入されることで、イスラエルは、グローバルな食品技術の研究開発の最前線に立つだけでなく、新しい食消費で世界をリードする市場になります」と述べている。

「乳製品市場の様相を変える」精密発酵

出典:Remilk

先週、Remilkが精密発酵タンパク質でまもなくイスラエル当局から認可を取得することが報じられた。そして今回、イスラエル保健省は厳格な審査の結果、Remilkの乳タンパク質が「安全で、高品質で、牛由来の成分と同等である」ことを認めた。

Remilkは昨年6月、アメリカ食品医薬品局(FDA)の要求事項に準拠してGRAS自己認証を取得。今年2月にはFDAから「異議なし」のレター(No questions letter)を受け取るとともに、シンガポール食品庁(SFA)から販売認可を取得した。今回の発表により、Remilkは3大陸で認可を取得したこととなる。

Remilkの共同創業者兼CTO(最高技術責任者)のOri Cohavi氏は、「Remilkの研究チームによる画期的成果は、ビタミンや酵素など食品産業用の成分を少量作成するために何十年にわたり使用されてきた技術を変換し、食品業界で最も重要で高品質な成分の1つの製造に成功したことにあります。工業規模で生産される当社の乳タンパク質は、乳製品市場の様相を事実上、変えることを可能にします」と述べている。

精密発酵各社の認可状況/イスラエル発のスタートアップ

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Remilk

 

関連記事

  1. 精密発酵でアニマルフリーなチーズを開発する独Formoが約55億…
  2. モサミートはいかにしてFBSを使わずに培養牛肉を生産したのか?研…
  3. 米MycoTechnologyが約105億円を調達、菌糸体発酵プ…
  4. 米IngredientWerksがトウモロコシでウシのミオグロビ…
  5. 米Jellatech、細胞培養によるⅠ型コラーゲンの生産に成功|…
  6. ダノンが精密発酵への取り組みを強化、ミシュランら3社とフランスで…
  7. ショウジョウバエで成長因子を開発し、培養肉のコスト削減に挑むFu…
  8. GOOD MeatとADMが戦略的パートナーシップを締結、培養肉…

精密発酵レポート好評販売中

おすすめ記事

GOOD Meatがシンガポールで培養鶏肉の販売を一時停止、再開に向けて準備中

世界で最初に培養肉を販売したイート・ジャストの培養肉部門GOOD Meatが、シ…

精密発酵:8ヵ月にわたる企業・政府動向の全記録【Foovo独自調査】

昨年にPerfect DayのB2Bシフトが報じられ、1月にはPerfect D…

代替魚・代替シーフードベンチャー企業25社まとめ【2021年版カオスマップ】

この記事では、代替魚・代替シーフードの開発に取り組む国内外のベンチャー・スタート…

赤い微細藻類で代替肉を「血の滴る肉」に変えるイスラエル企業Yemoja

微細藻類を活用した成分開発に取り組むイスラエル企業Yemojaは、化粧品用の成分…

フードロス削減に取り組むオランダ企業OneThirdが約1億9000万円を調達

フードロス削減に取り組むオランダ企業OneThirdが150万ユーロ(約1億90…

精密発酵で卵白タンパク質を開発するOnego Bio、米国進出に向けて約61億円を調達

フィンランド・アメリカに拠点を置くOnego Bioは今月、精密発酵による卵白タ…

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

精密発酵レポート好評販売中

Foovoの記事作成方針に関しまして

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

Foovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

▼運営者・佐藤あゆみ▼

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

最新記事

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(07/26 13:09時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(07/26 22:36時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(07/27 02:20時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(07/26 19:03時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(07/26 11:34時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(07/26 22:02時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP