この記事では、代替魚・代替シーフードの開発に取り組む国内外のベンチャー・スタートアップ企業25社を紹介する。
代替魚は2つのカテゴリーに分類される。
●魚の細胞を増殖させる「培養肉」
●植物性の素材を利用した「植物肉」
カテゴリー、地域別に表にまとめたのがこちらのとおり。
北米・欧州で特に開発が盛んであることがうかがえる(青色をクリックすると公式サイトにジャンプする)。
北アメリカ | ヨーロッパ | アジア | |
培養肉 | BlueNalu | Bluu Biosciences | Avant Meats |
植物肉 | Kuleana | Betterfish
|
Open Meals |
以下、各企業の概要と資金調達情報をまとめている。
資金調達情報は有料データベースクランチベースにある情報に基づいており、2020年11月現在の情報であることをご理解いただきたい。
≪お知らせ≫
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詳細は下記ページよりご覧ください。
Table of Contents
【培養肉】代替魚のスタートアップ企業7社
Shiok Meats(シンガポール)
シンガポール・東南アジア初となる細胞から代替肉を開発する企業。エビ、カニ、ロブスターの開発に取り組んでいる。
日本の培養肉スタートアップ企業インテグリカルチャーと、エビ細胞培養肉を共同開発している。
設立 | 2018年 |
国 | シンガポール |
資金調達総額 | 2040万ドル |
最新の資金調達 | 2020年9月
シリーズAラウンド 1260万ドル |
BlueNalu(アメリカ)
カリフォルニアを拠点とする、さまざまな海産物を開発するスタートアップ。
2020年6月にはそれまでの生産スペースの6倍になる約3530㎡の賃貸契約を締結した。
8月には年間1800万ポンドの海産物を生産する5年計画を発表した。
設立 |
2017年 |
国 | アメリカ |
最新の資金調達 | 2020年4月
25万ドル グラント |
総調達額 | 2480万ドル |
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Finless Foods(アメリカ)
サンフランシスコ発の魚を細胞から培養して本物の魚肉を作るスタートアップ。
設立 |
2017年 |
国 | アメリカ |
最新の資金調達 | 2020年8月
非公開 シリーズAラウンド |
総調達額 | 350万ドル |
Wild Type(アメリカ)
https://www.wildtypefoods.com/
2016年に設立されたサンフランシスを拠点とするスタートアップ。
魚を細胞から培養して本物の魚肉を開発。現在は寿司にできるサーモンの試作品を開発中。寿司屋や小売へ展開する予定。
設立 |
2016年 |
国 | アメリカ |
最新の資金調達 | 2019年10月
1250万ドル シリーズAラウンド |
総調達額 | 1600万ドル |
Avant Meats(香港)
中国人をターゲットに細胞ベースの代替魚に取り組むスタートアップ。
設立 | 2018年 |
国 | 香港 |
資金調達総額 | 不明 |
最新の資金調達 | 2020年1月
シードラウンド |
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Cell Ag Tech(カナダ)
幹細胞から代替魚を開発するために設立されたスタートアップ。
設立 | 2019年 |
国 | カナダ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Bluu Biosciences(ドイツ)
ヨーロッパ初となる細胞ベースで培養魚に取り組むスタートアップ。
設立 | 不明 |
国 | ドイツ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
【植物肉】代替肉のスタートアップ企業18社
Good Catch(アメリカ)
最も代表的な代替魚のスタートアップ。総調達額は5070万ドル。
スプレッドタイプのツナから、バーガー用代替魚など。
設立 | 2016年 |
国 | アメリカ |
資金調達総額 | 5070万ドル |
最新の資金調達 | 2020年1月
シリーズB 3200万ドル |
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Kuleana(アメリカ)
切り身となる代替マグロを開発。年内に米国のレストランで展開予定。
設立 | 2019年 |
国 | アメリカ・サンフランシスコ |
資金調達総額 | 17万ドル |
最新の資金調達 | 2020年9月
シードラウンド |
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New Wave Foods(アメリカ)
100%植物ベースの代替エビを開発。
設立 | 2015年 |
国 | アメリカ・サンフランシスコ |
資金調達総額 | 230万ドル |
最新の資金調達 | 2020年7月
ベンチャーラウンド |
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Ocean Hugger Foods(アメリカ)
100%植物ベースの赤身マグロとうなぎの2つのラインナップ。アメリカ、カナダ、ヨーロッパで展開している。
設立 | 2015年 |
国 | アメリカ・ニューヨーク |
資金調達総額 | 50万ドル |
最新の資金調達 | 2019年12月
ベンチャーラウンド 50万ドル |
Legendary Vish(オーストリア)
https://www.legendaryvish.com/
3Dプリンターで代替サーモンを開発。2022年の商用化を目指している。
設立 | 不明 |
国 | オーストリア |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
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Open Meals(日本)
電通、山形大学などが組織した3Dプリンターで自由な形状の植物性寿司を開発するスタートアップ。
2020年に東京にレストラン「スシ・シンギュラリティ」をオープンする予定。
設立 | 不明 |
国 | 日本 |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Prime Roots(アメリカ)
最初の商品としてベーコンをリリースした後、さまざまな代替水産物を展開。
設立 | 2017年 |
国 | アメリカ・サンフランシスコベイエリア |
資金調達総額 | 450万ドル |
最新の資金調達 | 2020年7月
シリーズA |
Hooked(スウェーデン)
大豆由来の細長く裂かれたサケとツナを開発。ツナ「Hooked Toona」を北欧市場に展開予定。
設立 | 2019年 |
国 | スウェーデン |
資金調達総額 | 17万5800ドル |
最新の資金調達 | 2020年10月
シードラウンド |
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Mimic Seafood(スペイン)
トマトを使った代替魚を開発するスタートアップ。
設立 | 不明 |
国 | スペイン |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Sophie’s Kitchen(アメリカ)
https://www.sophieskitchen.com/
植物性のエビ(揚げ物)、魚の切り身(揚げ物)、スモークサーモン、ツナなど。
設立 | 2010年 |
国 | アメリカ・カリフォルニア |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Tofuna Fysh(アメリカ)
植物性のツナスプレッド。
設立 | 2015年 |
国 | アメリカ・オレゴン |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Save da Sea(カナダ)
植物性のスモークサーモン。カナダのバンクーバーで販売している。
設立 | 不明 |
国 | カナダ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Betterfish(ドイツ)
100%植物性の海藻由来の代替マグロを開発。缶タイプとチューブタイプを準備中。
設立 | 不明 |
国 | ドイツ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Odontella(フランス)
https://www.odontella.com/fr/solmon/
海藻由来の代替サーモンを開発。
設立 | 不明 |
国 | フランス |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Vegan Zeastar(オランダ)
公式サイトはインスタグラムのみ。
植物性マグロとサーモンの切り身を販売している。商品名はVegan XL。
設立 | 不明 |
国 | オランダ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
IMA(イギリス)
ヴィーガン寿司に特化したスタートアップ。
設立 | 不明 |
国 | イギリス |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
By2048(カナダ)
人参をベースにスモークサーモンを開発。
設立 | 不明 |
国 | カナダ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
Novish(オランダ)
スティックやバーガー用に特化した代替魚を開発。
設立 | 不明 |
国 | オランダ |
資金調達総額 | ― |
最新の資金調達 | ― |
アイキャッチ画像の出典:Vegan Zeastar
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