ゲノム編集技術を活用して農産物を開発するアメリカのPairwise(ペアワイズ)は、消費者向けブランドConscious Foodsの立ち上げを発表した。
最初の製品となるConscious Greensは栄養豊富なサラダ用のリーフ野菜で、2023年に小売で発売され、年内にアメリカの一部都市で提供される。
サラダ愛好家を念頭に置いて開発されたConscious Greensは、今月サンフランシスコで開催されたFuture Food-Techで発表された。
ゲノム編集されたリーフ野菜、2023年上市へ
プレスリリースでは言及されていないが、Pairwiseが最初に商品化するリーフ野菜はからし菜になると考えられる。からし菜は栄養豊富で栽培しやすい野菜だが、独特な鼻をつく匂いと辛味がデメリットとされる。
そこでPairwiseはゲノム編集技術を活用することで、リーフ野菜として気軽に食べられる辛味と匂いのないからし菜を開発し、2020年8月にUSDAの認可を取得した。これにより、使用できる場が限られていたからし菜が、レタス、キャベツに代わる新たなリーフ野菜のオプションとなる。
同社共同創業者のHaven Baker氏は「2017年に会社を設立したとき、消費者と顧客のために製品の最終的な利益に焦点をあてた、別タイプのフードテック企業を作りたいと思った。2022年になった今、このビジョンを実現するための最善な方法は、目的主導型の消費者ブランドであるConscious Foodsを立ち上げることだと信じている」とコメントしている。
野菜摂取量の底上げを目指す
Conscious Foodsのブランドを展開する主な理由の1つは、新鮮な野菜・果物をより便利で、用途の広いものにすることで、野菜の摂取を推進するためだ。プレスリリースによると、現在アメリカ成人の10人に1人しか、推奨量の野菜を摂取していない。
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アイキャッチ画像の出典:Pairwise