イスラエルのバイオテクノロジー企業BioBetterは、植物のタバコを活用し、培養肉生産の主要ハードルである成長因子を開発している。細胞の分裂・増殖に必要な成長因子を生産するためにタバコを活用することで、培養肉の生産コストを大幅に削減し、スケールアップを目指す。
ヘブライ大学の研究者であり2015年にBioBetterを立ち上げた共同創業者のOded Shoseyov教授は、「当社の成長因子技術により、アニマルフリーな成長因子を年間数千トンの規模で、1グラムあたり1ドルのコストで生産できるようになる。これにより、培養肉の大量生産を進めるうえで最大の障壁の1つを軽減できる」とコメントしている。
タバコ植物を活用した成長因子開発
イスラエル、キリヤットシュモナに拠点を置くBioBetterは、タバコ植物を「バイオリアクター」に変えることで、分子農業技術により成長因子を生産する方法を開発したことを発表した。
成長因子の生産に酵母などの微生物、CHO細胞(チャイニーズハムスター卵巣)、昆虫細胞を利用するのではなく、植物細胞を使用して成長因子を生産する。
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アイキャッチ画像の出典:BioBetter