Foovo Deep

Remilkがイスラエル食品大手CBCグループと提携、1年以内のイスラエル上市を目指す

 

精密発酵でアニマルフリーな乳タンパク質を開発するRemilkは、イスラエル食品最大手Central Bottling Company(CBCグループ)と戦略的パートナーシップを締結した。

CBCグループは、Remilkの乳タンパク質を使った乳製品飲料、チーズ、ヨーグルトの新しいラインを開発し、イスラエル国内での販売を目指す。現在、イスラエル保健省の認可を待っており、1年以内の発売が予定されている。

イスラエル食品大手CBCグループと提携

出典:Remilk

二社の提携で開発される新しい製品ラインは、牛由来の乳タンパク質の代わりに、Remilkのアニマルフリーな乳タンパク質を使って製造される。Remilkは酵母を使った発酵プロセスで、牛に頼ることなくアニマルフリーな乳タンパク質を生成している。

Remilkの乳タンパク質は牛由来のタンパク質と生物学的に同等だが、遺伝子組換え微生物がタンパク質の「作り手」となる。

微生物を「生産工場」として活用する精密発酵は、従来よりも少ない資源でタンパク質を生産でき、生産プロセスで排出される温室効果ガスが動物由来製品よりも少ないことから、アメリカ、イスラエルを中心に開発が加速している。

Remilkは先月、アメリカで乳タンパク質の認可を取得した。1月には1億2000万ドル(約139億円)を調達し、4月にはデンマーク、カロンボーに世界最大の精密発酵工場を建設する計画を発表した。

CBCグループは、イスラエルの乳業メーカーTara Dairyを所有しており、認可取得後は、Tara Dairyを通じてイスラエル国内にRemilkの乳タンパク質が流通していくと考えられる。

「非農地由来の炭素源」を使用

出典:Remilk

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Remilk

 

関連記事

  1. アレフ・ファームズが培養肉のパイロット生産施設を今夏にオープン、…
  2. 代替卵「JUST Egg」の欧州導入に向け、イート・ジャストとV…
  3. スペインのLibre Foodsが菌糸体由来の代替鶏胸肉を発表、…
  4. ビヨンドミートが代替ミルクにも参入か?ビヨンドミルクの商標を出願…
  5. 代替肉のネクストミーツが新潟に代替肉の自社工場を建設、2022年…
  6. 分子農業企業Moolec Scienceが豚タンパク質を作る大豆…
  7. 牛乳の全成分を含んだ培養ミルクを開発するカナダ企業Opalia
  8. イスラエルのImagindairyは精密発酵でアニマルフリーな乳…

おすすめ記事

ソーラーフーズがフィンランド薬局年金基金から約13億円を調達

フィンランド企業ソーラーフーズ(Solar Foods)は今月17日、フィンラン…

JACA、培養肉など細胞性食品のリスク評価案を消費者庁に提出|行政審議が進む中、「共通の専門知見」形成を後押し

Vowの培養ウズラ(2024年4月 Foovo佐藤撮影)培養肉など細胞性食品の制度整備に向けた動…

ジャガイモで卵白タンパク質を開発するPoLoPo、2026年の上市に向けて米国農務省(USDA)に申請

イスラエルの植物分子農業スタートアップPoLoPoは先月、遺伝子組み換えジャガイ…

上海の培養肉企業CellXがパイロット工場を開設、年内に米・シンガポールで申請へ

上海を拠点とする培養肉企業CellXは今月、中国初の大規模なパイロット工場の完成…

培養油脂のMission Barnsが食肉加工企業と提携、培養ソーセージのスケールアップ生産を完了

植物性原料を使った代替肉が普及するなか、代替肉をより本物に近づける試みとして、細…

牛乳の全成分を含んだ培養ミルクを開発するカナダ企業Opalia

カナダ、モントリオールを拠点とするOpalia(オパリア)は、ウシ胎児血清(FB…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

培養魚企業レポート予約注文受付中

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(06/26 15:23時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(06/26 01:21時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(06/26 05:17時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(06/25 21:25時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(06/26 13:27時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(06/26 00:30時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP