3Dプリンター

ホールカットの植物サーモンを開発するOshi、年内にアメリカで発売へ

 

ホールカットの植物由来サーモンを開発するイスラエル企業Plantishは今月、今年後半に予定しているアメリカでの発売に先立ち、社名をOshiに変更したことを発表した。

選択肢が少ないホールカットの代替魚

出典:Oshi

世界の魚消費の70%以上が丸ごとの魚や切り身などホールカットになるため、Oshiは代替シーフード市場ではまだ選択肢が限られているホールカットの植物サーモンを導入することでこの分野に変革を起こそうとしている。

技術的な複雑さから、従来の代替シーフード市場ではホールカットの選択肢が少なく、フィッシュフィンガーやフライドフィッシュなどミンチした魚に焦点があてられてきた。Oshiは独自の3Dプリンティング技術でこれらの課題を克服し、革新的で持続可能な植物シーフード生産を可能とした。

2021年3月に設立されたOshiはマメ科植物と藻類抽出物を原料に、3Dプリンティング技術で繊維構造を再現した植物サーモンを開発している。同社サーモンは、タンパク質、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、ビタミンB群など、本物のサーモンと同じ栄養価を備えている。

共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のOfek Ron氏は、「『オーシャン』という言葉に由来する新しい社名は、消費者の共感を呼ぶ優れたシーフード製品を提供するというという当社の価値と約束を表しています。私たちはより健康的で環境に優しい食料システムを推進しながら、従来のシーフードに代わる持続可能で美味しい代替品の提供を目指しています」とコメントしている。

年内にアメリカで発売へ

出典:Oshi

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Oshi

 

関連記事

  1. Leaft Foods、葉由来のルビスコタンパク質を使用したドリ…
  2. オーストラリア政府がChange Foodsに約1.2億円の助成…
  3. Magic Valley、オーストラリア政府から約940万円の助…
  4. とうもろこしから作られる砂糖|植物繊維のアップサイクルで砂糖を開…
  5. 東京大学、1125本を使用した中空糸バイオリアクターで厚みのある…
  6. 微生物でタンパク質を開発するNature’s Fyn…
  7. 米The Live Green Co、精密発酵によるヒト母乳脂肪…
  8. 培養肉でメキシコ初のスタートアップMicro Meatは量産化段…

おすすめ記事

Future Fieldsが約15億円を調達、ショウジョウバエで培養肉、医薬品のバイオものづくりを加速

カナダ企業Future Fieldsは培養肉や医薬品業界向けの成長因子の生産に、…

培養フォアグラを開発する仏Gourmeyが約11億円のシード資金を調達、仏政府も支援

培養フォアグラを開発するフランス企業Gourmeyが1000万ドル(約11億円)…

オランダのEatch、1日最大5000食を調理できるロボットキッチンを開発

ロボットキッチンを開発するオランダ企業Eatchは、1日に最大5,000食を調理…

なぜ今、食品メーカーが手を組むのか?|共通課題に挑む「未来型食品工場コンソーシアム」

今年7月、食品業界における共通課題の解決を目指す取り組みとして「未来型食品工場コ…

培養肉用の食用足場を開発する米Matrix Meatsがシードラウンドで資金調達を実施

このニュースのポイント●米国Matrix Mea…

イスラエルのDairyX、精密発酵技術で自己組織化するカゼインミセルの生産方法を開発

2022年に設立されたイスラエルのスタートアップ企業DairyXは今月、精密発酵…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(09/03 15:49時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(09/03 02:04時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(09/03 05:47時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(09/02 21:49時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(09/03 13:44時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(09/03 01:04時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP