代替プロテイン

培養肉など“培養食料”に特化した日本初の学会が開催──8月末、4日連続で関連イベント

出典:日本培養食料学会

2025年8月29・30日、日本初の培養肉学会イベントとなる「第1回日本培養食料学会大会」が開催される。

出典:日本培養食料学会

本大会は、今年4月に発足した日本培養食料学会が主催するもの。

これまでにも2022年に再生医療学会で培養肉に関するシンポジウムが開催された例はあるが、今回は培養肉・培養魚など細胞培養による食料を主テーマに掲げる初の学会大会である点で、注目に値する。

大会のテーマは、「Future Food Frontier -細胞から創る豊かな食-」。2日間にわたり、培養食料の概要から、国内プロジェクトの紹介、ルール形成の最新動向、倫理・法的・社会課題(ELSI)、培養魚、宇宙視点での応用の可能性など、多角的な内容が発表される(プログラム)。

参加申込の早割は8月15日まで

会場では培養肉の展示ブースも設けられる予定だ。

また、中高生を含む学生向けにピッチ・交流会も企画されており、まだ研究を初めていない人でも参加可能な1分間ピッチの学生参加を現在募集している(締切:2025年8月15日。詳細は若手企画ページを参照)。

 

▶前日開催:第7回細胞農業会議(8月28日)

出典:日本細胞農業協会

大会前日の8月28日には、第7回細胞農業会議が開催される(13時-19時の現地開催)。

今年は、細胞性食品のリスク評価手法に関する五十君靜信教授のほか、国内外のスタートアップ(海外はUmami BioworksNanjing Joes Future Food Technologyなど)、ちとせバイオUMAMI UNITED JAPANMorusアグロルーデンスなど、多様なプレーヤーが登壇する。

 

▶前々日開催:JACAワークショップ(8月27日)

さらにその前日、8月27日には、事業会社向けに細胞農業研究機構(JACA)によるワークショップも開催される。

このワークショップでは、細胞性食品の将来像を描くシナリオ分析と、共創の機会を探索するプログラムが用意されており、企業紹介やマッチング機会も予定されている。

参加は無料・招待制・先着約100名で、登録締め切りは8月21日17時登録はJACAサイトより。

なお、Foovoも培養食料学会大会(8月29日)および細胞農業会議(8月28日)にて登壇予定である。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:日本培養食料学会

 

関連記事

  1. 精密発酵で脂肪を開発するNourish Ingredientsが…
  2. 植物を活用してアニマルフリーな乳製品を開発するMirukuが約3…
  3. イスラエルの培養肉・代替肉企業6社まとめ
  4. 日本のDAIZエンジニアリング、新大豆タンパク質を2025年に欧…
  5. 資金調達が相次ぐ代替シーフード:スイスのスタートアップCatch…
  6. オーストラリアのVow、南半球最大の培養肉工場をオープン
  7. 培養魚を開発するAvant MeatsがシンガポールのA*STA…
  8. 欧州における精密発酵企業の規制ステータス最新状況(2024年10…

おすすめ記事

分子農業スタートアップMiruku創業者に聞く「ベニバナによる乳製品生産の再構築」

植物を「ミニ工場」として特定成分を作る分子農業が注目されている。代替タン…

アメリカミズアブ由来のタンパク質・油脂を開発するVolare、今年大型工場の建設を開始

フィンランドのスタートアップ企業Volareはアメリカミズアブ(BSF)を活用し…

シンガポールの研究チームがウナギ細胞株と植物血清の開発に成功

シンガポールの南洋理工大学応用科学部の研究チームは、養殖できない高価値な魚種の独…

「麹菌で日本発のマイコプロテインブランドをつくる」|筑波大学・萩原大祐准教授の挑戦【インタビュー】

萩原大祐准教授(左)と麹菌マイコプロテインによる試作品筑波大学生命環境系の萩…

アレフ・ファームズが培養ステーキ肉「Petit Steak」を発表、年内の販売を計画

イスラエルの培養肉企業アレフ・ファームズは今月、同社初の製品ブランド「Aleph…

Motif FoodWorksが約249億円を調達、植物肉をアップデートさせる成分の市販化に向けて加速

植物ベース食品のアップデートに取り組む米フードテック企業Motif FoodWo…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(08/27 15:46時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(08/28 01:53時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(08/28 05:41時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(08/27 21:45時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(08/28 13:42時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(08/28 00:59時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP