細胞培養による培養肉を開発するイスラエルのスーパーミートは、2023年後半にアメリカに生産施設の建設を計画している。この施設では、高級レストランに提供する培養家禽肉製品を生産する。スケールアップ実現後は小売への導入を考えている。
動物を殺すことなく細胞を培養して生産される培養肉は、畜産よりも水消費量、土地利用、温室効果ガス排出量の面で持続可能であり、地理的制限を受けずに生産施設で生産できることから、人口増加がもたらす食糧危機の有望な解決策として期待されている。
スーパーミート、来年培養肉工場をアメリカに建設
培養肉をめぐっては、培養肉を作れるのか?という実現可能性に始まり、販売許可、法整備、生産コスト削減、大量生産などの課題が指摘されてきた。
イート・ジャストが2020年末に世界で最初に培養肉の販売を実現してから、さまざまなスタートアップ企業が生産コスト削減、生産工場の建設から開設へと、商用化に向けた課題解決に取り組んできた。各国における法整備の足並みは揃っていないものの、シンガポールに続きアメリカやカタールで年内に培養肉が販売される可能性は高まっている。
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アイキャッチ画像の出典:スーパーミート