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オランダの細胞性食品スタートアップMeatable、資金調達難を理由に事業終了

出典:Meatable

オランダの細胞性食品スタートアップのMeatableが解散し、事業を終了することが明らかになった。同社に出資してきたベンチャーキャピタルのAgronomicsが19日に発表した。

今月報じられたイスラエルのBeliever Meatsに続く、細胞性食品スタートアップの終了事例となる。一方で、同じオランダのモサミートは今月、1,500万ユーロの資金調達を発表している。

業界を代表してきた企業の相次ぐ撤退は、この分野の見通しを慎重にさせる材料となりうるが、同時に、資金を集められる企業が存在することは、技術の将来性を信じる投資家が依然としていることも示している。

Meatableは、既存株主・新規投資家からの継続的な資金を確保できず、株主合意で清算となった。その経緯について、Agronomicsはプレスリリースで次のように記載している。

「2025年を通じて、Meatableは予見可能なものから予見不可能なものまで、さまざまなリスクや不確実性に直面してきた。これらは同社の戦略を遂行する能力や、想定していた業績の実現に影響を及ぼしていた。

とりわけ、既存株主および新規投資家のいずれからも、継続的に資金を調達することができなかった。こうした状況を踏まえ、戦略的選択肢を慎重に検討した結果、取締役会および株主は、事業の秩序ある終了が最も適切な対応であるとの結論に至った」(プレスリリース抜粋)

Agronomicsが支援してきた細胞性食品スタートアップでは、2023年4月に米New Age Eatsが同様に資金調達難を理由に事業を終了している。Foovoが確認した限りでは、同社の細胞性食品のポートフォリオにおいて、Meatableは2例目の終了事例となった。

2018年設立のMeatableは、昨年、生産期間を8日から4日へ短縮し、EUで初となる培養肉試食会をオランダで開催するなど、業界を牽引する存在感を示してきた。2023年11月にはオランダに200リットル規模のパイロット工場を開設し、約51億円の大型調達にも成功していた。

早期からシンガポールへの進出を目指し、ハイブリッド製品の開発に向けた地元のレストランLove Handleとの提携や、シンガポールでの試食会も開催してきた。

今年5月には同社技術を活用したシンガポール工場の建設で、培養肉の受託製造を専門とするTruMeatと戦略的パートナーシップを締結していた。シンガポールでは申請済みだったが、最終的に事業は終了することとなった。

複数企業が資金調達難で閉鎖

出典:Meatable

培養肉など細胞性食品分野ではこの数年で複数の閉鎖事例が確認されている。

サーモンなど魚の脂肪を開発するUpstream Foodsは今年、資金調達難を理由に事業を終了した。2024年には、細胞性牛肉を開発する米SCiFi Foodsが資金調達に行き詰まり事業を終了し、その後、細胞株と無血清培地の技術がGFIに譲渡された。

また、Steakholder Foodsは2023年、資金の最適化とコア技術への集中を理由に、傘下の細胞性脂肪スタートアップPeace of Meatの閉鎖を発表している。

また、前述のNew Age Eatsも追加資金を調達できずに事業終了。アメリカで世界最大の工場を建設したBeliever Meatsは建設費未払いの訴訟の末に事業停止が報じられた

販売開始までの期間の長さ、高額な設備投資、資金確保の難しさといった共通の課題がうかびあがる。

わずか1年強でCEOが交代

出典:Meatable

今回の事業終了について、Meatableからの公式声明は現時点では確認されていない。

昨年5月には、CEOが共同創業者Krijn de Nood氏から、アメリカの食肉業界に精通し、元タイソンフーズ社長のJeff Tripician氏へと変更された。Tripician氏は同年9月にアセットライトモデルが投資を呼び込む可能性に言及し、シリーズCラウンドを開始する計画を明らかにしていた

その後、今年8月のUncommon Bioのプラットフォームを買収したタイミングで、Tripician氏は取締役に回り、CTO(最高技術責任者)のAris de Rijke氏がTripician氏の日常業務を引き継ぐことが報じられた。わずか1年余りの間に経営体制が変化した背景は明らかになっていない。

AgFunderはMeatableの製造プロセスがGMOと当局から見なされた可能性があり、それが複数市場での承認を遅らせたのではないかと分析している。

細胞性食品分野では、技術が進展する一方で、投資家の判断が企業の明暗を分け始めている。

Meatableの事業終了は、その難しさを改めて示す事例の一つと言えるが、食肉・家禽・水産物イノベーション協会(AMPS)のSuzi Gerber氏AgFunderのインタビューで、「ある一企業の結果が、業界全体の強さを測る尺度として解釈されるべきではありません」と述べている

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

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アイキャッチ画像の出典:Meatable

 

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