ロボット

パーソナライズ化された次世代自販機のBolkが約5億円のシード資金を調達

 

次世代自販機を開発するBolkが、シードラウンドで400万ユーロ(約5億2000万円)を調達した

フランスのベンチャーキャピタルKima Venturesがラウンドを主導した

パリに登場した次世代自販機Bolk

出典:Bolk

Bolkは2020年にフランス、パリに設立されたスタートアップ企業。同社の自販機は2平方メートルのスペースに設置でき、1時間に最大60食を提供できる。提供できる食事の種類は300種類に及び、温かいものから冷たいものまでさまざまな食事を提供できる。

自販機には24本のチューブが内蔵されており、チューブ内に各材料を収容する。使用する材料はすべてパリで調理され、月曜・水曜に補充される。

ユーザーが自販機のタッチパネルから、好きな材料、味付け、サイズを選ぶと、1分以内に食事が提供される。

Bolkは2022年に40台の自販機を生産し、イル・ド・フランスや他の地域に配置することを目指している。当面はオフィスに設置する考えだが、たくさんの人が行きかう公共スペースへの設置にも関心がある。

創業者のNicolas Jeanne氏は「今回の資金調達はわたしたちの成長のために重要なステップになります。これにより、マーケットの最初のシェアを獲得できるようになります」とコメントしている。

オーダーメイドの食事を45秒で準備

出典:Bolk

近年、Bolkのような、パーソナライズ化された食事を提供する自販機が海外で複数登場している。

限られたスペースに設置でき、24時間稼働できる自販機は、まさにどこにでも設置できる小型レストランといえる。コロナウイルスの感染拡大により、スタッフとの接触を減らす必要性が高まった今、注文から調理、提供、決済まで人が介在しない自販機の需要は特に高い。

日本では既製の製品を提供する自販機の文化が定着しているが、海外では好みのトッピングを選べるものや、焼きたてのピザを提供するなど、レストランを自動化したロボットが多数登場している。

「ケータリング部門は絶えず進化しています。私たちは、新しいセルフサービスの食事体験を構築し、企業とスタッフに、おいしく、環境に配慮した日替わりメニューの食事を最適な価格で提供しています。オーダーメイドで、一律45秒で作られますので、非常に新鮮です」

(創業者のNicolas Jeanne氏)

 

世界で登場している次世代自販機をまとめたレポートはこちらから▼

 

参考記事

Meet Bolk, a Robotic Bowl Food Canteen Company That Just Raised €4M

Self-service food startup Bolk closes €4m funding round

関連記事

  1. コカ・コーラ、ペットボトルなど容器を回収するリバース自販機を発表…
  2. Moley Roboticsが全自動調理ロボットのショールームを…
  3. オランダのEatch、1日最大5000食を調理できるロボットキッ…
  4. ドイツ発のAitmeはキオスク型自律調理ロボットを開発
  5. 韓国LOUNGE’LABがロボットアイスクリームショ…
  6. Starshipの宅配ロボット、米スーパーSaveMartに初登…
  7. VenHubが開発する完全自律型のスマートコンビニ
  8. トッピングが選べるソフトクリーム自販機iCream、今後はアニマ…

おすすめ記事

ドイツのFormo、麹菌由来のビーガンチーズを発売|約86億円の調達にも成功

ドイツのフードテック企業Formoが麹菌由来のビーガンチーズを発売した。…

【2025年】培養魚・培養シーフード企業レポート販売開始のお知らせ

2025年6月30日更新最新版の培養魚企業レポート(第3版)を2025年…

ScaleUp Bio、微生物発酵の商用施設についてシンガポール当局から食品製造ライセンスを取得

食品に特化した精密発酵・液中発酵施設のCDMOであるシンガポール企業ScaleU…

豆を使わずに細胞培養コーヒーを開発するフランス企業STEM

昨今、細胞培養による代替肉、代替乳製品、代替魚、代替コラーゲン、代替チョコレート…

米Uprootによる大学向けの植物ミルクディスペンサー|植物ミルクを当たり前の選択肢に

アメリカで植物ミルクの選択肢が一般的になる一方で、大学キャンパスでの植物ミルクの…

豆を使わずに合成生物学でコーヒーを開発するCompound Foodsが約5億円を調達

コーヒー豆を使わずにコーヒーを生産する米Compound Foodsがシードラウ…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(09/03 15:49時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(09/03 02:04時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(09/03 05:47時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(09/02 21:49時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(09/03 13:44時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(09/03 01:04時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP