精密発酵でアニマルフリーな乳タンパク質を開発するオーストラリア企業Eden Brewが500万ドル(約6億4000万円)を調達した。資金調達ラウンドは継続しており、同社は2000万ドル(約25億円)の調達を目指している。
Eden Brewは産業イノベーション科学省傘下のオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)、CSIRO のベンチャーキャピタルMain Sequence、大手乳業協同組合のNorcoによって2021年に設立された合弁会社だ。
Main Sequenceはオーストラリア政府のベンチャーキャピタルであり、Norcoはオーストラリア最大の乳業協同組合。Norco、Main Sequence、CSIROの関与はオーストラリアが革新的な代替タンパク質技術である精密発酵を重視し、先行するアメリカ・イスラエルに追いつこうとする姿勢の表れといえる。
Eden Brewが牛に頼らずに開発するカゼインタンパク質は、乳糖、コレステロールを含まず、アレルギーを誘発する恐れがない。乳タンパク質のように泡立ち、クリーミーな味わいをもたらすことができる。
今回のラウンドには既存のMain Sequenceに加え、アメリカの食品大手マースが支援するDigitalis Venturesが初参加した。
Eden Brewの設立は一通のレターから始まった
Eden Brewの誕生は、Main Sequenceのフィル・モール氏がNourish IngredientsのCEOであるジェームズ・ペトリエ氏に送った一通のレターから始まった。
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アイキャッチ画像の出典:Eden Brew