代替プロテイン

【現地レポ】Perfect Dayの精密発酵乳タンパク質を使用したアイスクリーム実食レビュー@シンガポール

 

シンガポールでは2022年8月より、Coolhausブランドというアニマルフリーなアイスクリームが販売されている。

これは精密発酵の代表格パーフェクトデイが開発した乳タンパク質を使用したアイスクリーム。

今年1月、Perfect Day(パーフェクトデイ)の子会社The Urgent CompanyがCoolhausを買収。Coolhausは完全にアニマルフリーな乳製品ブランドへの移行へを目指しており、買収から半年たち、シンガポールにも上陸した。

微生物を「生産工場」として牛由来と同等な乳タンパク質を生成する精密発酵技術。1980年代の糖尿病治療薬インスリン製剤におけるジェネンテック社のブレイクスルーに始まり、この数年、食品業界への普及が急速に進みつつある。

精密発酵で作られたタンパク質で世界をリードするのはアメリカだが、食料自給率の向上が急務のシンガポールも、新興技術を歓迎している。

日本では残念ながら精密発酵タンパク質の販売は認可されていない。今回、シンガポールで精密発酵タンパク質を使ったアイスクリームを食べることができたので、その感想を紹介したい。

精密発酵タンパク質を使ったアイスクリームの味は?

こちらがシンガポール市内のスーパーで販売されているCoolhausアイスクリーム。

1パイント(473mL)サイズのため、1回で食べる量ではない。

商品には「Perfect Day」のロゴがあり、これが精密発酵タンパク質を使用したアイスクリームであることを意味する。

早速食べてみた。

チョコレート味。チョコのトッピングもあり甘さもコクもばっちり。知らずに食べたら本物の乳成分使用のアイスクリームだと疑わないレベル。

↓こちらはチョコミント味。日本の製品のように水色に着色されていないが、チョコミントの味。

粗探ししながら味わうと、本物よりもややコクに欠ける印象を覚える。それでも、知らずに食べたら「おいしいね」と納得してしまうレベルの出来だから驚き。

スーパーで購入したのはチョコレート、チョコミントの2つだったが、展示会会場で試食したバニラはもっとさっぱりしていた。おそらく、バニラこそが、本来の姿。

バニラは一口しか食べていないが、あっさりした風味で、コクは本物に劣る印象だった。甘さも控えめだった。コク不足を補う施策についてパーフェクトデイの担当者に聞いた話はこちらに書いている。

シンガポールのCS Fresh、Fair Priceスーパーで入手可能

Coolhausシンガポールの公式サイトには、CS Fresh、FairPriceなどで販売されていると書かれている。

まず向かったのがFairPrice・チャイナタウンポイント店。

しかし、冷凍コーナーを見ても見当たらない。店員に聞くと、商品自体を知らないという。写真を見せたところ、まだ入荷していないとの返答。

次に向かったのが、ラッフルシティにあるCS Freshというスーパー。

住所:252 North Bridge Rd #B1-01 Raffles City Shopping Centre, Singapore 179103

ここにもなかったらどうしよう……と不安になって冷凍コーナーを見ると、見つかった。

値段は一体いくらだろう? タグを探しても、「Coolhaus」のタグが見つからない。

タグがないんじゃ誰も買わないのではないだろうか…と思いつつ、とりあえずセルフレジでスキャン。

1個13.95シンガポールドル(約1450円)で、ほかのアイスクリームブランドとあまり変わらない価格帯だった。

店舗にはチョコレート、チョコミントのほかにバニラなど別のフレーバーもおいてあった。

シンガポールではすでに、他の乳成分使用のアイスクリームと同じように精密発酵アイスクリームがスーパーで販売されていることがわかった。

また日本とは異なり、CS Freshのスーパーでは、1回で食べきるタイプのアイスクリームはハーゲンダッツしか置いていなかったため、1パイント販売は必ずしも稀なことではないと思える。

成分表はこんな感じ

原料表示には「ノンアニマル・ホエイプロテイン」と記載されている。

展示会会場でバニラを試食したためスーパーでは別の味を購入したが、精密発酵タンパク質を使ったアイスクリームを吟味するためには、バニラをじっくり味わうべきだったとやや後悔している。

シンガポール市内のセブンイレブンではまだ販売されていないので、スーパーマーケットに続き、コンビニでも扱われるかどうかを次回のシンガポール訪問で確認したいと思う。

いずれにせよ、国内からながめているだけだった精密発酵という現在の食品システムを根本から変えうるバイオテクノロジーを使った商品を体験できたことは収穫だった。そして、培養肉も精密発酵も、細胞農業をまるごと受け入れてしまうシンガポールの新興技術に対する理解に驚く。

味、特にコクは改善の余地ありだが、関連技術を活用したり、他社と協業したりすることで欠点を補っていくと予想される。国内で食べた植物由来アイスクリームよりおいしかった。

パーフェクトデイの乳たんぱく質はこれまでに、アメリカ、シンガポール、香港に導入されている。

 

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アイキャッチ画像の出典:Foovo

 

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