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アレフ・ファームズがイスラエルで培養牛肉の承認を取得|牛肉では世界初

 

イスラエルの培養肉企業アレフ・ファームズが、イスラエル保健省から培養牛ステーキ肉「アレフ・カット」の承認を取得したことを発表した

先月、アレフ・ファームズはイスラエル保健省から「質問なし」のレターを受け取り、イスラエルで培養肉の承認を取得した世界初の企業となった。世界全体ではGOOD Meat、Upside Foodsに続き3社目となる。

これにより同社は、ラベル表示と工場に対する検査証書の条件を満たすことで、培養肉をイスラエルで製造・販売できるようになる。

Good Food Institute(GFI)のElliot Swartz氏によると、同社の認可取得には3つの「世界初」がある。

①培養牛肉で初めて認可を取得したこと、②イスラエルで最初に認可を取得したこと、そして、③製造に動物血清を使用していないことだ。

これまでに培養肉の販売が認められたのは時系列順に2020年12月のシンガポール(米GOOD Meat/イート・ジャストの培養肉部門)、2023年6月のアメリカ(GOOD Meat、Upside Foods)の2市場に限られていた。

いずれの場合も培養鶏肉に対する認可であり、培養牛肉で承認されたのはアレフ・ファームズが初となった。

中東ではGOOD Meatが2021年、カタールで培養肉生産施設を建設するため、Doha Venture Capital、Qatar Free Zones Authority(QFZA)との提携を発表。カタールでの培養肉承認に期待が寄せられていたが、中東ではイスラエルが先陣を切ることとなった。

アレフ・ファームズがイスラエルで培養牛肉の承認を取得

出典:Aleph Farms

イスラエル保健省による承認は、ラベル表示と販売に関するイスラエル保健省による指示と、パイロット生産工場への適正製造規範(GMP)検査の完了を条件に、イスラエルで培養肉を製造販売する許可が与えられることを意味している。

Green queenの報道によると、アレフ・ファームズは、ラベル表示と工場に対する検査証書の条件を満たした後、一部のレストランで「アレフ・カット」を提供し、次いでフードサービスや小売店でも販売を予定しているという。

同社チームは現在、「世界の多くの市場」で当局と協議を続けている。

アレフ・ファームズは2021年、日本への培養肉導入に向けて三菱商事と提携し、当時からアジアを重要な市場とみていた。昨年7月にスイス当局、8月にはイギリス当局に申請書類を提出。その後、シンガポール・イスラエルでの発売計画を発表し、2023年中の「アレフ・カット」発売に期待が寄せられていた。

同社はGreen queenの取材に対し、中東(イスラエル)、アジア(シンガポール)での上市を優先していると述べているため、シンガポールでの承認取得が期待される。シンガポールで販売認可を取得すると、GOOD Meatに続き2社目の企業になる可能性がある。

動物血清・抗生物質不使用の培養肉

出典:Aleph Farms

イスラエルで今後販売される培養牛ステーキ肉「アレフ・カット」は、Lucyという名のブラックアンガス牛のウシ胚性幹細胞と、大豆と小麦を使用した植物タンパク質からできている。細胞に遺伝子組み換えや不死化処理は施していない。

スターター細胞が受精卵に由来することを除き、生産プロセスではウシ胎児血清(FBS)など動物由来成分や、抗生物質は使用していない。1つの受精卵から何千トンもの培養肉を生産できるため、動物を犠牲にしない、持続可能で安全な食料システムへの移行が可能となる。

制御された追跡可能なプロセスと無菌環境下で製造される培養肉は、環境負荷を軽減するだけでなく、生産プロセスの透明性を高め、汚染のリスクを低減することが可能となる。

同社共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のDidier Toubia氏は今回の発表を受けて、「アレフのチーム全体は、イスラエルのこの困難な時期に、何としてでも成果を上げるという強さと決意で団結しました」と述べている。

さらに、「私たちは、食料安全保障のような共通の課題に取り組むことが、大量の食料輸入に大きく依存している中東や世界の他の地域、特にアジアの繁栄を確かなものにする最善の方法であると信じています」と述べ、培養肉が食料安全保障における重要なソリューションになることに言及している。

複数の承認が見込まれるシンガポール

出典:Aleph Farms

2023年にはGOOD Meat、Upside Foodsの二社がアメリカで培養肉を上市するという明るいニュースがあった一方で、New Age Meatsが資金不足で閉鎖するというニュースもあった。培養肉業界への投資は落ち込んだが、政府主導の支援もあり、政府の関心度は高まっているとみる見方もある

こうしたなか、2024年初頭に紛争下にあるイスラエルで培養肉販売に向けた前進が報じられたことは、業界にとって追い風となるだろう。

今年、販売が複数実現する可能性が高い国はシンガポールだ。

オランダのMeatableは今年、シンガポールのレストランで培養豚肉製品の販売を目指している。フランスのVital Meatは先月、シンガポール食品庁に申請書類を提出した。

オーストラリアのVowはシンガポールで2023年初頭の上市を見込んでいたが、現時点で発売は実現していないものの、先月、オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)が同社の培養ウズラ製品が安全であるとの結論を発表し、オセアニアでも承認のカウントダウンが始まっている。

これらの企業のなかでどの企業が最初に許可を取得するか定かではないが、複数の認可がおりる可能性があるシンガポールに対する注目度は一層高まっていくだろう。

 

参考記事

Aleph Farms Granted World’s First Regulatory Approval for Cultivated Beef

Aleph Farms: Israel Awards the World’s First Regulatory Approval for Cultivated Beef

Breaking: Aleph Farms nabs ‘world’s first’ pre-market approval for cultivated beef

 

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アイキャッチ画像の出典:アレフ・ファームズ

 

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