食用タンパク質で精密発酵をリードする米パーフェクトデイ(Perfect Day)が、新しいサービスの立ち上げを発表した。
新サービスは製品ではなく、同社が数年蓄積した専門知識・技術・インフラへのアクセスを他社に提供するための、「nth Bio」というバイオロジービジネスとなる。
パーフェクトデイ、精密発酵の「biology-as-a-service」を本格始動
パーフェクトデイは過去2年間、2020年に買収したユタ州のScalable Bio Facility(SBF)を通じて、菌株の開発、最先端設備の利用、パイロットスケールの発酵(1L~2000L)、下流プロセスの開発、規制当局の申請支援などのサービスをパートナー企業に提供してきた。
「nth Bio」はこれまでパーフェクトデイが舞台裏で提供してきた「biology-as-a-service」を正式にしたもので、より環境に優しい食品ソリューションを求める企業に対し、分子開発から商業生産までエンドツーエンドのサービスを提供する。
遺伝子組換え微生物を使用して動物由来と同等のタンパク質を生産する精密発酵は、インスリンをはじめ、医薬品分野では30年以上前から使用されてきた技術であり、新しいものではない。しかし、乳タンパク質など食用タンパク質への適用は、パーフェクトデイの誕生により初めて実現した。
精密発酵は食品業界で多くのスタートアップの登場を牽引する分野となり、設立企業数は急増している。GFIによると、2021年には新たに9社の精密発酵企業が設立され、計39社になった。現在はさらに多くの企業が登場している。
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アイキャッチ画像の出典:Perfect Day