マイコプロテインで代替肉や代替バターを開発するスウェーデン企業Mycorenaは昨年10月、3Dプリンターで代替サーモンを開発するオーストリア企業Revo Foodsとの提携を発表した。
二社は先月、イノベーションを促進するスウェーデンの政府機関Vinnova、オーストリアの研究開発に向けて資金提供を行うオーストリア研究促進庁(FFG)、EUの資金調達プログラムEurostarsから、共同プロジェクトに対し150万ユーロ(約2億1000万円)の助成金を獲得したことを発表した。
プレスリリースによると、この助成金獲得は非常に競争が激しく、900近い申請があったという。MycorenaとRevo Foodsが助成金を獲得したことは、革新的なマイコプロテインのソリューションに対する関心度の高さを表している。
3Dプリンティング用に最適化したマイコプロテインを開発
菌類の発酵を利用したマイコプロテインは、生産効率・持続可能性・資源効率の点で、従来の畜産肉だけでなく、植物由来肉よりも優れているといわれる。一例として、イギリスのENOUGHが開発したマイコプロテイン「ABUNDA」は、大豆よりも水の使用を29%、炭素排出量を53%削減でき、生産に必要な原料も40%少ないという。
Mycorenaは、マイコプロテインのこうした大きな可能性にも関わらず、3Dプリンティングに適用するためにマイコプロテインが最適化されたことはなかったと指摘している。
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アイキャッチ画像の出典:Mycorena/Revo Foods