Foovo Deep

塩生植物からルビスコタンパク質を抽出するThe Leaf Protein Co.が約1.3億万円を調達

2024年6月20日 情報を追記

 

食品メーカー向けにB2B原料として葉由来のタンパク質を開発するオーストラリア企業The Leaf Protein Co.は今月、85万ドル(約1億3400万円)を調達した

地球上で最も豊富なタンパク質「ルビスコ」

出典:The Leaf Protein Co.

大豆、エンドウ豆など植物由来の代替肉開発に取り組む他社と異なり、The Leaf Protein Co.は葉に存在するルビスコに着目した。

ルビスコは光合成の二酸化炭素固定における最初の反応を触媒する酵素であり、植物の葉に多量に蓄積され、地球上で最も豊富なタンパク質だといわれている

The Leaf Protein Co.によると、同社タンパク質はバランスの取れた完全な必須アミノ酸プロファイルを誇り、乳化性、ゲル化性、起泡性、飲料向けの優れた溶解性も備えているという

同社が使用する植物の1つが、乾燥した条件でも栽培でき、干ばつに強く、土壌を改善できるオーストラリア固有のソルトブッシュだ。ソルトブッシュは葉に塩分を含む多年生植物であり、商用作物の栽培が難しい場所でも栽培できる強みがある

The Leaf Protein Co.は数年前から、植物タンパク質の新たな供給源としてソルトブッシュの可能性に着目してきた

ゲル化性、乳化性などの有望な特性を備えた葉由来タンパク質は、その優れた特性から消費者が受け入れやすい天然成分になると同社は考えている

ルビスコの食品利用における課題

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:The Leaf Protein Co.

 

関連記事

  1. AQUA Cultured Foods、シカゴの高級レストランで…
  2. 米Força Foods、スイカの種由来の代替ミルクを発売|アイ…
  3. 筑波大学の萩原大祐准教授、麹菌による代替肉の事業化に向けてクラウ…
  4. スウェーデンHookedが初となる約1800万円を調達、代替ツナ…
  5. アレフ・ファームズが培養肉のパイロット生産施設を今夏にオープン、…
  6. イスラエルの精密発酵企業Remilk、アメリカで上市を実現
  7. 米Matrix F.T.が独自マイクロキャリアで作成した培養鶏肉…
  8. Remilk、イスラエルで精密発酵タンパク質の認可取得が間近

おすすめ記事

国内最大級のフードテックイベントSKS JAPAN 2024が10月24日-26日に東京・オンラインで開催

本記事は、Foovoがメディアスポンサーを務める「SKS JAPAN 2024」の紹介記事です。…

スイス初の培養肉企業Mirai Foodsが初の資金調達、培養肉の市販化を目指す

スイスの培養肉企業Mirai Foodsが初となるシードラウンドで210万スイス…

EUが出資するFEASTSが発足:欧州における培養肉・培養シーフードの未来を拓く共同研究コンソーシアム

先月、培養肉・培養シーフードに関する欧州のコンソーシアムFEASTS(Foste…

精密発酵ホエイ・カゼイン開発の最前線|精密発酵による乳タンパク質開発の今をクローズアップ【Foovo独自調査】

2025年6月:後半のスライドを修正・差し替えました。ネスレに続き、ユニリーバも精密発酵乳タ…

肉屋出身者が立ち上げたIvy Farm|2023年までに英国で培養ソーセージの市販化を目指す

イギリスの培養肉スタートアップIvy Farmは、2023年までにイギリスの小売…

ISOが植物由来食品の表示規格「ISO 8700:2025」を発表—精密発酵・植物分子農業も含む広義の植物由来をどう見るか

出典:Impact FoodISO(国際標準化機構)は先月、植物由来食品に関する表示規格「ISO…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(10/15 16:06時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(10/16 02:34時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(10/15 06:14時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(10/15 22:07時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(10/15 14:06時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(10/16 01:25時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP