昨年、西アフリカでは干ばつや病害の影響でカカオ豆の収穫量が大幅に減少し、世界的な「カカオショック」を引き起こした。この結果、深刻なカカオ不足により、大手メーカーが相次いで値上げを実施する事態となった。
カカオは赤道付近の高温多湿な地域でのみ栽培可能であり、気候変動の影響を受けやすい特性を持つ。また、チョコレートは森林破壊を引き起こす食品および温室効果ガスを排出する食品として、いずれも環境負荷の高い食品ランキングで5位に位置している。
このような状況の中、世界各地でカカオに依存しないチョコレートの開発を目指すスタートアップが増加している。
本記事では、植物由来や細胞由来の技術を用いて代替チョコレートの開発に取り組む18社について、原材料別の分類や市場投入状況、大手企業の水面下での動きを整理し、代替チョコレート業界の現状とその先に予想される展開を俯瞰する。
なお、代替チョコレートに関する企業動向はgreen queenの記事でもわかりやすくまとめられているが、本記事では、異なる角度から業界の”現在地”に焦点をあてて分析する。
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