代替プロテイン

香港グリーンマンデーのヴィーガンカフェGreen Commonが中国初上陸、1号店が上海にオープン

 

このニュースのポイント

 

●香港グリーンマンデーのヴィーガンカフェGreenCommonが上海にオープン

●中国本土で初めての実店舗

2021年1月にはシンガポールにGreenCommon第1号店をオープン予定

 

 

香港を拠点とする植物性代替肉企業グリーンマンデーが運営するGreenCommonの第1号店が中国上海に誕生した。

GreenCommonはグリーンマンデー傘下のヴィーガンカフェ。

今回のオープンは、アジアで10店舗目、中国本土では第1号店となる。

グリーンマンデーは2019年11月、中国アリババ傘下のECサイト天猫への出店を発表、通販で中国市場に参入していたが、中国本土における実店舗でのオフライン販売はこれが初めてとなる。

中国本土のGreenCommon第1号店

記念すべきGreenCommon1号店は、広さは317㎡、席数は103。

中国の著名な作家・張愛玲の母校聖マリア女学校の旧跡で、現在はビジネスとショッピングの中心地である上海の長寧来福士広場に23日にオープンした。

入口全体がガラス張りで、外から店内の様子がよく見える透明感のあるデザインになっている。

グリーンマンデーCEOのDavid Yeungは、今回の中国本土進出について、「グリーンマンデーだけでなく、植物ベースの代替食に取り組む企業すべてにとって、非常に画期的なニュース」だと語る。

新しくオープンする店は、グリーンマンデーの主力ブランド・オムニポークをはじめ、世界的に有名な植物ベースの代替肉・代替乳製品ブランドが提供される。

顧客はイートインだけでなく、さまざまな代替食品を購入することもできる。

次はシンガポールにオープン予定

グリーンマンデーによると、次にGreen Commonをオープンする場所はシンガポールで、時期は2021年1月だと明かしている。

同社は、シンガポールの飲食店や大手小売りでオムニフーズのOmniMeat LuncheonOmniMeat Stripsの販売を2021年1月に開始することも明かしている。

CEOのDavid Yeung 出典:グリーンマンデー

2021年には中国・アジアで旗艦店をさらにオープンしたいとしており、香港発の代替肉パイオニアの進出の勢いは止まらない。

グリーンマンデーがヴィーガンカフェGreen Commonを香港にオープンしたのは2015年。

2018年にはフードテック部門となるオムニフーズを設立し、アジア発の代替豚ひき肉・オムニポークのブランドをデビューさせた。

9月にはアジアの植物肉企業では最大規模となる約73億円の資金調達に成功している。

出典:グリーンマンデー

10月には香港・マカオのマクドナルドで植物性メニューの販売を開始。その翌日には、香港のセブンイレブン全店舗でオムニポークを使った商品「オムニイーツ(OMN!EAT)」の販売を開始するなど、次々に大手とのコラボを実現している。

上海にオープンするGreen Commonは、イートインできるほか、韓国Alpha Foodsの代替チキンナゲット、スペインHeuraの代替チキン、米Califia Farmsの代替ミルクやヨーグルトなど、世界的に有名な植物ベースの代替肉・代替乳製品ブランドを購入することができる

出典:グリーンマンデー

もちろん、グリーンマンデーのオムニポークの製品も購入できる。

オムニポークは、遺伝子組換え材料、コレステロール、ホルモン剤、抗生物質を含まず、大豆、えんどう豆、しいたけ、米を主な原材料とする。同社フードテック部門であるオムニフーズにより、カナダで開発されている。

カフェで提供されるメニューのほとんどは、Green Common上海店用に特別につくられたもので、中国人の好みを意識したものとなっているという。

上海にいる人はいちど訪れてみてはいかがだろう?

 

参考記事

Green Common Shanghai: Green Monday Celebrates First Mainland China Store Milestone

打造绿色膳食崭新理念 引领未来生活新潮流 Green Common绿客门内地首店 正式落户上海长宁来福士广场

 

関連記事

 

アイキャッチ画像の出典:Green Monday

 

関連記事

  1. クラフト・ハインツがAIを活用するフードテック企業NotCoと合…
  2. 植物性代替肉SavorEatがイスラエルでIPO(上場)、202…
  3. The Every Company、アニマルフリーな卵白タンパク…
  4. Imagindairyがイスラエルで精密発酵ホエイの認可を取得 …
  5. 熟成で味を強化、培養条件で“味”をデザイン──東大、「狙った味」…
  6. Steakholder Foodsが3Dプリンティングによる培養…
  7. 高級培養肉Orbillion Bioが日本初登壇|Food-Te…
  8. 動物を殺さずにコラーゲン・ゼラチンを開発するJellatechが…

おすすめ記事

タイソンの植物肉ブランドRaised & Rootedが100%植物ベースの新商品を発売

タイソンフーズが植物肉への取り組みを強化する。自社の植物性ブランドRai…

イギリス政府が持続可能な代替タンパク質の開発に約25億円を出資

英国研究・イノベーション機構(UKRI)の一部であるバイオテクノロジー・生物科学…

Tempty Foods、デンマークのセブンイレブン30店舗で試験販売開始|マイコプロテイン食品がコンビニに進出

デンマークのマイコプロテイン企業Tempty Foodsは、デンマークでコンビニ…

微生物とAIで新素材を発見するKingdom Superculturesが約28億円を調達

天然の微生物を組み合わせて新しい素材を開発する米Kingdom Supercul…

Leaft Foods、葉由来のルビスコタンパク質を使用したドリンクを米国・ニュージーランドで販売開始

出典:Leaft FoodsニュージーランドのLeaft Foodsは2025年8月13日、葉由…

【現地レポ】フィンランド企業EniferのマイコプロテインPEKILOを試食@フィンランド

糸状菌という菌類を培地の中で増やしたマイコプロテイン開発に取り組む企業が増えてい…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(09/11 15:52時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(09/11 02:11時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(09/11 05:54時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(09/10 21:51時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(09/11 13:50時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(09/11 01:08時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP