レストランテック

Hyper-Robotics、「箱」の中でロボットがピザを作る完全自動化レストランをローンチ

 

イスラエルで完全自律型のロボットレストランを開発するHyper-Robotics(旧Highpper)が、箱型のロボットピザレストランをローンチした。

今回のレストランは、同社のロボットレストラン第1号となる。

箱の中に技術を詰め込んだ、新たなロボットレストラン

出典:Hyper-Robotics

Hyper-Roboticsのピザレストランは、3台のコンベクションオーブン、ピザをオーブンに移動させるベルトコンベアシステム、自動スライサー、できたてのピザを箱に入れて客に渡すボックスシステムなど、多くの技術が1つの箱(コンテナ)に収まっている点が特徴。

ロボット技術を活用することで、1時間に最大50個ものピザを焼き上げることが可能だという。

Hyper-Roboticsが最初の自律型レストランとしてピザを選択した理由は、CEOであるUdi Shamai氏の経歴にある。

Udi Shamai氏はピザハット・イスラエルのCEOであり、マスターフランチャイジーとしてイスラエル国内で90店舗のピザハットを運営している。また同氏は、食品品質評価の自動化支援を目的としたコンピュータビジョンおよびAIシステムを製造するDragontail Systemsの非常勤会長も兼任している。

Hyper-Roboticsは今回のロボットピザレストランを第1号として、丼物(bowl food)、ハンバーガー、アイスクリームなどを提供する自立型ロボットの開発も計画中だ。

ピザロボットの開発に取り組む企業

出典:Basil Street

Hyper-Roboticsの他にも、さまざまな企業がピザロボットの開発に取り組んでいる。

フランスの食品スタートアップPazziは2021年7月、パリにピザロボットレストランをオープンした。同社のレストランでは、1時間で80枚のピザを作ることができる。

シアトルを拠点とするPicnicは、1時間あたりピザ数百枚のトッピングが可能なピザ組み立てロボットを開発している。このロボットを街のピザレストランに導入すれば、人的コストや材料コストの削減が可能だという。

ピザの自動販売機メーカーであるBasil Streetは2021年10月、全米の空港にピザロボットを導入すると発表した。

世界中で競争が激化するピザロボット市場。今後の動向に注目である。

 

参考記事

Hyper-Robotics Launches a Robotic Pizza Restaurant-in-a-Box

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Hyper-Robotics

 

関連記事

  1. オランダのEatch、1日最大5000食を調理できるロボットキッ…
  2. 3Dフードプリンター試食会レポート|日本科学未来館で”未来の食”…
  3. 農水省がマイコプロテイン、料理ロボット、代替肉、廃棄野菜活用など…
  4. ドイツ発のAitmeはキオスク型自律調理ロボットを開発
  5. コカ・コーラ、ペットボトルなど容器を回収するリバース自販機を発表…
  6. 自律型サービスロボットを開発したBear Roboticsがシリ…
  7. Numilkが家庭用植物ミルクメーカーを発表、クラファンの累計支…
  8. コンタクトレスなキオスク型スムージーロボットBlendid、株式…

おすすめ記事

MeaTechの子会社Peace of Meat、培養肉の実証プラント建設を年内に開始

イスラエルの培養肉企業MeaTechは、子会社のPeace of Meatが新た…

微生物発酵で飲食用のアニマルフリーなコラーゲンを開発する米Geltor、今秋市販化へ

アニマルフリーなコラーゲンを開発するGeltorが、ヴィーガンコラーゲンPrim…

Umami Bioworks、韓国に培養シーフード工場設置へ―2社との戦略的提携を発表

シンガポールの培養シーフード企業Umami Bioworksは今月、韓国に培養シ…

スピルリナ由来の代替肉、スナックバーを開発するインド企業Naka Foods

インドのフードテック企業Naka Foodsは、スピルリナ由来の栄養スナックバー…

ビヨンドミートが中国ECに初進出、中国市場向けの代替豚肉「ビヨンドポーク」を販売開始

アメリカの代替肉ビヨンドミートが中国ECサイトでの販売を開始した。中国E…

3Dプリンター製サーモンを開発するRevo Foodsが約1億9000万円を調達

3Dプリンターで植物性サーモンを開発するRevo Foodsが150万ユーロ(約…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(02/21 14:43時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(02/22 00:24時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(02/22 04:19時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(02/21 20:41時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(02/21 12:47時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
498円(02/21 23:38時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP