Foovo Deep

赤い微細藻類で代替肉を「血の滴る肉」に変えるイスラエル企業Yemoja

 

微細藻類を活用した成分開発に取り組むイスラエル企業Yemojaは、化粧品用の成分を開発するバイオテック企業として知られる。

同社は現在、植物肉・培養肉市場への参入を目指し、赤い微細藻類をベースとした代替肉用の「ヘム」に代わる成分の開発に取り組んでいる。

偶然の発見による微細藻類由来の代替ヘム「Ounje」

出典:Yemoja

Yemojaの微細藻類由来の代替ヘム「Ounje」は着色料や添加物を使うことなく、本物の赤肉の肉汁を模倣する。

「Ounje」はヘムのようなジューシーさ、肉の旨味をもたらし、加熱前は赤色を呈し、加熱すると本物の肉のように色、味、見た目が変化する特徴を持つ。

「Ounje」の発見は偶然だった。

Yemojaが新しい海洋成分を藻類のPorphyridium株由来の誘導体と組み合わせた時に偶然発見した。

「化粧品アプリケーションの新しい配合に取り組んでいるとき、偶然、この特定な組成が見た目も風味も血液に似た物質を生み出すことを発見しました」

(共同創業者兼CTOのAmikam Bar-Gil氏)

同社は最初のテスト結果に励みを得て、「限界をさらに広げて、次のレベルに引き上げ、テスト製品で試してみることを決めた」。

植物肉・培養肉をターゲットに

出典:Yemoja

Yemojaが開発した「Ounje」は、植物肉と培養肉用の100%植物由来ヘムとして活用できる可能性がある。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Yemoja

 

関連記事

  1. 【現地レポ】シンガポール展示会(Agri-Food Tech E…
  2. 米Jellatech、細胞培養によるⅠ型コラーゲンの生産に成功|…
  3. フランスの培養肉企業Vital Meat、シンガポール当局へ承認…
  4. チョコレート大手のマース、精密発酵由来の乳タンパク質を使ったチョ…
  5. 砂糖削減に取り組むBetter Juice、ドイツにパイロット施…
  6. 代替タンパク質を「ニッチ」から「定番」に:業界リーダーが語る普及…
  7. 米ビヨンドミート、植物ステーキ肉の年内発売を計画
  8. 日立造船とNUProtein、成長因子生産に必要な原料の自動製造…

おすすめ記事

リング型カクテルメーカーBarsys 360|自宅のミクソロジーを新たな高みに

家庭用カクテルメーカーを開発する米スタートアップ企業Barsysがユニークな新し…

味の素、CO2由来のソレイン使用の”第2弾”商品をシンガポールで発売

味の素は、フィンランド企業ソーラーフーズが開発したソレイン使用のアイスクリームを…

代替肉の米インポッシブルフーズが約560億円を調達、調達総額は2000億円を超過

代替肉企業インポッシブルフーズ(Impossible Foods)が最新のラウン…

果物の廃棄物を活用して精密発酵脂肪を開発するZayt Bioscience

精密発酵で持続可能な脂肪を開発する企業が増えている。精密発酵により食品、脂肪、他…

VenHubが開発する完全自律型のスマートコンビニ

国内でも無人決済コンビニの導入が進むなど、小売の省人化・省力化が進んでいる。数年…

動物肉と同等価格の植物肉が生産可能な自動化技術をシアトルの企業が開発

シアトルに拠点を置く植物肉のスタートアップ企業Rebellyous Foodsは…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(09/16 15:53時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(09/17 02:15時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(09/17 05:56時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(09/16 21:54時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(09/16 13:52時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(09/17 01:11時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP