Foovo Deep

米Wild Earth、2023年に細胞培養によるペットフード製品を市販予定

 

細胞培養で代替ペットフードを開発するWild Earthは先月、細胞由来のミートブロススープを開発し、2023年に発売予定であることを発表した。

同社の細胞由来の鶏がらスープは、ペットフード業界で最初に導入される培養肉製品になるという。

Wild Earth、2023年に細胞培養によるペットフード製品市販へ

出典:Wild Earth

Wild Earthは、生き物や地球に悪影響を与えることなく、動物を犠牲にしない完全栄養のクリーンなドッグフード開発を使命に2017年に設立された。同社はこれまで植物性成分を使ったビーガンペットフードを販売してきたが、次のステップとして、培養肉を使ったペットフード開発に取り組んでいる。

Wild Earthの共同創業者兼CEOであり、多くの代替タンパク質企業に出資しているRyan Bethencourt氏は、ペットフードに関連するカーボンフットプリントはアメリカで消費される肉全体の30%を占めると指摘したうえで、「その必要はない」と言及。

Bethencourt氏はさらに、「集約畜産による製品を持続可能で動物を犠牲にしないクリーンな細胞由来肉に置き換えることで、ペットフードに使用される低品質で時に汚染された肉の問題を解決し、ペットフード業界全体の持続可能性を改革できます」と述べている。

細胞由来のミートブロススープは、Wild Earthの独自技術を使用してカリフォルニア州バークレーにある研究室で作成された。開発には、動物食品科学者や獣医が関わっている。

細胞農業によるペットフード開発が活発化

出典:Because, Animals

Wild Earthのほかにも、細胞農業でペットフード業界を変えようとする動きが進んでいる。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Wild Earth

 

関連記事

  1. 機能性成分としての培養タンパク質粉末を開発する韓国のSimple…
  2. 伝統的なチーズ製法で植物チーズを開発するデンマーク企業FÆRM
  3. 代替卵のイート・ジャストがアフリカ市場へ進出
  4. アレフ・ファームズが培養肉のパイロット生産施設を今夏にオープン、…
  5. 菌糸体生産のB2Bソリューションを開発するKyndaがドイツ政府…
  6. チリのNotCoが米国進出、全米のホールフーズで代替ミルクの販売…
  7. ドイツ企業Infinite Rootsの菌糸体由来肉が韓国上市へ…
  8. オランダ政府が細胞農業に約82億円の出資を発表、国の成長計画とし…

おすすめ記事

漁業者と消費者をダイレクトにつなげるE-Fish、48時間以内に新鮮魚を宅配

アメリカで漁師と消費者をダイレクトにつなげる新しいサービスがある。獲れた…

アレフ・ファームズ、タイで培養肉の承認申請を初提出|世界の申請・認可状況も

イスラエルの培養肉企業アレフ・ファームズが、培養ステーキ牛肉「Aleph Cut…

スイスに細胞農業の新たな拠点「The Cultured Hub」が誕生 – ミグロ、ジボダン、ビューラーの提携で実現

今月3日、スイス、ケンプタールに最先端の細胞農業施設The Cultured H…

培養サーモンの米Wildtype、レストラン・小売との提携を発表

細胞培養による培養サーモンを開発するアメリカのWildtype(ワイルドタイプ)…

米Voyage Foods、豆不使用コーヒーをフードサービス・CPGブランド向けに販売開始

米Voyage Foodsが今月16日、フードサービス・食品業界の商業パートナー…

代替肉の「テスラ」を目指す上海の代替肉企業YouKuaiが約7.9億円を調達

「10年前にテスラが登場したとき、テスラは車を持つ人すべてをターゲットにはしていませ…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(06/19 15:20時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(06/19 01:15時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(06/19 05:15時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(06/18 21:22時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(06/19 13:25時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(06/19 00:28時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP