スペインの養鶏グループ企業Hevo Groupは代替卵製品OUVEGGの発売を発表した。
同社はOUVEGGについて、長年の継続的な研究により開発された製品で、卵と非常によく似た感覚特性と挙動を備えていると述べている。ひよこ豆、栄養酵母、コーンスターチなどを原料にしたOUVEGGは、オムレツ、スクランブルエッグ、生地、製菓など幅広く使用できる粉末製品となる。
OUVEGGは、タンパク質と微量栄養素が豊富で、グルテンを含まない。水と混合して5分置いてから使用する。
Hevo Groupは、Dagu、Ous Roig、Granja Agasなど主要な卵メーカー3社が統合して誕生した、スペイン養鶏業界最大のグループ企業の1つ。年間7000万ダースの卵を生産するHevo Groupは、環境に優しい生産モデル、動物福祉を通じ、スペインにおける養鶏産業の変革をリードすることを目指している。
Ouveggは従来の卵パックのような白いパックで販売されている。プレスリリースによると、Ouveggのような植物卵製品は専門店で販売されているものの、大型店舗に導入されたのはHevo Groupのネットワークや経験によるところが大きい。
アレルギーの懸念がない新たなビーガン卵の選択肢として、多くの消費者の栄養ニーズを満たせるとHevo Groupは考えている。
Ouveggは現在、Alcampo、Carrefour、Makro、Supsa、Casa Ametllerなどの大手スーパーで販売されている。
国内で増える代替卵ソリューション
鳥インフルエンザの影響や環境負荷を軽減するため国内でも代替卵の選択肢は増えつつある。
最近ではローソンが関東甲信越の店舗で、植物卵と鶏卵卵を食べ比べできる新商品「食べ比べ!2種のスクランブルサンド」の限定販売を今月開始した。
カゴメは今年4月、常温保存可能な代替卵製品を発売した。開発に約1年かけたもので、原材料の配合を変えたほか、冷凍品よりも高温で処理しても食感や味、色などを損なわないように工夫してある。提携パートナーTWOのサイトやレストランで販売し、長期的にはスーパーへも導入される。
キューピーは植物成分を使用した代替卵「HOBOTAMA」を2021年6月に業務用に発売。今年3月には個人向け販売も開始している。
シンガポール、日本に拠点を構えるスタートアップ企業UMAMI UNITEDは、こんにゃく粉と独自技術による旨味成分を使用した代替卵製品「UMAMI EGG」をECサイトや提携レストランで提供している。
代替肉で知られるグリーンカルチャーも植物性ゆで卵のプロトタイプを生成するなど、国内でも代替卵の開発形態が多様化している。
参考記事
Hevo Group presenta OUVEGG, una alternativa vegana al huevo
Ouvegg Arrives to Provide Spanish Consumers With a Versatile, Bird-Free Egg
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アイキャッチ画像の出典:Hevo Group