Foovo Deep

ソーラーフーズが約13億円を調達、来年前半に商用工場Factory 01を稼働

 

二酸化炭素と微生物を活用して代替タンパク質ソレインを開発するソーラーフーズ(Solar Foods)は今月、シリーズBラウンドで800万ユーロ(約13億円)を調達した

フィンランドを拠点とする投資主催者Springvest Oyjを通じて実施されたラウンドは、予定よりも約2週間早く定員に達し、応募超過の形で完了した。

ソーラーフーズは調達した資金で、2024年前半に稼働を予定している最初の商用生産施設Factory 01における生産を強化する。また、新しい生産微生物の使用やソレインの食品での商用化にも資金を使用する。

同社によると、Factory 01が稼働すると生産能力はパイロット工場の約100倍になり、年産120トンを見込めるという

今回のラウンドには、Happiness CapitalLifeline VenturesVTT VenturesFazerが参加した。

来年にはGRAS自己認証を見込む

ソレイン 出典:Solar Foods

2017年にVTTフィンランド技術研究センターとラッペーンランタ大学のスピンオフベンチャーとして設立されたソーラーフーズは、新しいタンパク質ソレインを開発している。

ソレインは、二酸化炭素、水素、酸素、少量の栄養素を微生物に供給するバイオプロセスにより生成される単細胞タンパク質(SCP)となる。

単細胞タンパク質は微生物タンパク質とも呼ばれ、細菌や酵母など微生物の体内に含まれるタンパク質を指す。通常、メタンや糖類を栄養源に使うが、ソーラーフーズは二酸化炭素を使用する。

同社によると、タンパク質1kgあたり牛肉は204.33kg乳牛は172.87kgえんどう豆は2.95kgの二酸化炭素を排出するのに対し、再生可能電力で生成されたソレインは、タンパク質1kgあたりの排出量はわずか1.57kgなるという

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Solar Foods

 

関連記事

  1. 培養肉スーパーミート、スイス小売大手のミグロと提携
  2. 培養魚レポート・販売開始のお知らせ
  3. マイコプロテイン企業Mycorenaが正式な倒産申請を発表、新た…
  4. 食肉生産者を培養肉生産者に変えるドイツ企業Innocent Me…
  5. 卵黄・卵白に分かれた植物ベースの全卵を開発するFloat Foo…
  6. ドイツのInnocent Meatが約4.8億円を調達、食肉生産…
  7. Believer Meats、培養肉の生産拡大に向けてGEAと戦…
  8. 魚の培養脂肪を開発するインパクファット|日本人研究者がシンガポー…

おすすめ記事

米Meati Foods、菌糸体由来の朝食向け代替肉をスーパーマーケットで発売

菌糸体由来の代替肉を展開する米Meati Foodsは、同社初となる朝食用製品「…

イスラエル企業Remilk、アメリカで精密発酵乳タンパク質の認可を取得

テルアビブを拠点とする精密発酵企業Remilkは、アメリカでGRAS自己認証を取…

Oishii Farmが進める植物工場のパッケージ化|年内に国内イノベーションセンター設立へ【セミナーレポ】

2025年5月19日更新(Oishii社確認のもと、一部修正)アメリカ・ニューヨークから1時…

オランダ、細胞農業のスケールアップを支援する2つの施設を設立

2013年に世界で最初に培養肉を発表したオランダで今月、オープンアクセスの独立し…

ドイツのFormo、欧州投資銀行から約56億円を調達-麹菌由来チーズと精密発酵カゼインの強化へ

微生物発酵による代替チーズを開発するドイツ企業Formoは、欧州投資銀行(Eur…

ソーラーフーズがフィンランド薬局年金基金から約13億円を調達

フィンランド企業ソーラーフーズ(Solar Foods)は今月17日、フィンラン…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

リアルセミナー@東京のお知らせ【2025/6/18】

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

ご登録いただいた方には、国内外の培養肉開発に取り組む企業101社をまとめたレポート(全23ページ)を無料でお配りしております(2022年3月更新版)。

 

最新のフードテックニュースを逃したくない方におすすめです。

 

 

▶メールマガジン登録はこちらから

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

【2024年】培養魚企業レポート好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(06/06 15:13時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(06/07 01:08時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(06/07 05:08時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(06/06 21:16時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(06/06 13:20時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(06/07 00:23時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP