出典:Meati
米菌糸体由来代替肉スタートアップのMeatiは、2025年5月に400万ドルでの売却申請が明らかになった後も、事業の立て直しに苦戦している。
AgFunderの報道によると、同年6月には「As Seen On TV」で知られるInvenTel会社の幹部Yasir Abdul氏が買い手候補として浮上した。その後、BusinessDenが、アダムズ郡の判事が400万ドルで売却を承認したことを報じた。
新オーナーとなったMeati Holdingsの社長Abdul氏は2025年11月、10月31日付でMeatiの全資産がMeati Holdingsに正式に譲渡されたと発表した。同社は「負債のない状態で事業を所有した」と2025年11月11日付けのプレスリリースで述べた。
Meati Holdingsはまた、事業の安定化のために1,420万ドルを投じ、2026年のブランドの全面的な刷新や、商品ラインの拡張計画に言及した。
Abdul氏はプレスリリースで、GLP-1受容体作動薬(インスリン分泌を促すホルモンと同様に作用する薬)を服用しているユーザーをターゲットにしたクリーンプロテイン戦略、全国的なテレビ広告でMeatiを家庭向けブランドにする計画にも触れ、「誰もが知るブランドになるでしょう」と述べていた。

出典:Meati
しかし、実態は再建計画ほど明るくないようだ。
AgFunderは昨年11月、前述のプレスリリースの数日前に、給与遅延が繰り返された後、発酵・食品生産部門を中心に大規模な解雇が実施されたと報じた。
Abdul氏も2025年11月7日付けのプレスリリースで、「コロラド州ソーントンの工場は採算が取れず、持続不可能のため、まず事業の安定化が目標です」と述べた。一方、Meatiの従業員はAgFunderの取材に対し、「閉鎖と沈黙があるだけだ」と述べている。
12月18日には同工場の電源が落ち、11月初旬の解雇以降は実質的に生産が止まっていたと報じられ、会社側はAgFunderに、「収益性の観点からあらゆる選択肢を検討している」としている。
さらに2026年1月には、約668万ドルの未払い固定資産税を理由に、アダムズ郡保安官がソーントン施設内の物品、動産、設備の差し押さえに動いたとAgFunderが報じた。
一方で、Meatiの公式サイトは現在も稼働している。しかし、Meati製品を取り扱う店舗情報ページは現在機能しておらず、小売での流通状況は不明だ。取扱いスーパーの一つとされるKrogerには、Meatiの商品は現在掲載されていない。4ヶ月前には自社サイトでEC販売を開始したが、現在は注文できない状態となっている。
こうした状況から、ブランド自体は残しつつも、供給は停止されている可能性がある。

Meati製品を取り扱う店舗情報ページ 出典:Meati(2026年3月5日アクセス)
Meatiは、菌糸体を用いたステーキ、チキンカツ、朝食用パティ製品などの自社ブランド製品をアメリカのスーパーマーケットで展開してきた。2024年5月時点でホールフーズ、Sprouts Farmers Market、Meijer、Krogerなど約6,000の小売店に導入され、製品のリピート率は60%と一定の評価を受けていた。調達総額は3億7,450万ドル(約587億円)に及ぶ。
The Better Meat Co.との特許訴訟を長年にわたり抱えていながらも、2024年の収益は2023年比でほぼ倍増するなど、順調に成長していた。

出典:Meati Foods
しかし2025年2月、銀行が融資契約に定められた財務コベナンツ違反を理由に、Meatiの口座から預金の約3分の2を回収した。期日通りに支払いは行っていたものの、「売上高」や「売上総利益」などの指標を満たせず、テクニカル・デフォルトと判断されたためだった。
この予期せぬ資金喪失により、同社は運転資金を失い、事業継続が困難となった。昨年3月にはアメリカの「労働者調整・再訓練予告法(WARN)」に基づき、従業員約150人に対して解雇の可能性を通知した。
Meati Holdingsに売却後も、生産開始の目途が立たず、先行きは不透明だ。500億円を超える大型調達を経て、小売展開を進めた菌糸体ブランドは厳しい局面に置かれている。
※本記事は、AgFunderを中心とする複数の海外報道・複数のプレスリリースをもとに、Foovoが確認・整理のうえ、独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Meati




















































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