代替プロテイン

インドのスターバックス、酵母タンパク質に続き植物性軽食を導入|スタバはその国の市場感度を映すのか

出典:starbucks

インドのスターバックスが、代替食品の導入を進めている。

スターバックス・インドは今年初頭に導入した酵母タンパク質を使った「Protein Cold Foam(プロテイン・コールド・フォーム)」の追加オプションに続き、今月、新たにインド企業GoodDotの大豆とエンドウ豆由来の代替タンパク質を用いたカレートースト「Soya Protie Toastie」の提供を開始した。

前者はインドの栄養ブランドSuperYouの酵母タンパク質を用いたドリンクで、6ヶ月かけて開発された。

今回、酵母タンパク質の導入に続き、スタバという大手コーヒーチェーンの軽食メニューに地元スタートアップの代替タンパクが入り込んだ形となる。

2016年創業のGoodDotは、植物性のカレー、チキン、ブルジ(インド料理)、キーマなどの商品を自社ECサイトで販売するインド企業。現在はD2Cに加え、ホテルから、カフェ、レストランなどに向けたB2Bも行っている。

スターバックス・インドを運営するTATA Consumer Productsによれば、Tata Starbucksは2025年12月末時点でインド国内で504店舗、81都市に展開しており、成長要因としてBaileysとの飲料分野でのコラボに加え、食品プログラムの継続的なイノベーション、ディワリ(インドのお祭り)向けギフト商品の拡充を挙げている。

参考に日本国内のスターバックス店舗数は2025年9月末時点で2,077店舗。規模は日本に及ばないものの、酵母タンパク質のコールド・フォームを導入するなど、先進的な動きがみられる。

コーヒーに酵母タンパクを加えたり、軽食で植物性タンパクを加えたりというスターバックス・インドの流れは、代替食品を“肉の置き換え”ではなく“日常におけるタンパク質補給”として位置付ける試みともいえるだろう。

スターバックスはその国の代替食品受容を映すのか

出典:starbucks/SuperYou

各国のスターバックスが導入している代替食品は、その市場のスピード感や現在地が表れているように思える。

中国では2020年、ビヨンドミートやOmniPorkを使った植物肉メニューとOatlyのオーツミルクを、スターバックスが「GOOD GOOD」キャンペーンの一環として展開した。

韓国でも2021年に全店で植物性メニューを導入し、イギリスでは2022年から全店で代替ミルクの追加料金を廃止した。

日本のスターバックスでも、2020年に期間限定でオーツミルク、新定番としてアーモンドミルクを導入した。豆乳・アーモンドミルク・オーツミルクへの変更に加え、豆乳やひよこ豆で作った植物性クリームチーズを使ったベーグルサンドや、プラントベースのトルティーヤなど、代替食品が導入されている。

こうして見ると、スターバックスは単に世界共通のメニューを並べる場ではなく、その国でどの代替食品が受け入れられつつあるかを表す売り場の一つになっている。

見過ごせないのは、アメリカのスターバックスが2021年、シアトルの2店舗で精密発酵乳タンパク質を期間限定で試験導入したことだ。Foovoが公開情報で確認した限りでは、精密発酵乳タンパク質がスターバックスに導入された国はアメリカに限られる。この事例は、アメリカで精密発酵食品が先行して市場に流通した流れを象徴している動きといえる。

 

※本記事は、リンクトインの投稿をもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:starbucks

 

関連記事

  1. 蜜蜂を使わずにハチミツを作る米MeliBioがプレシードで約94…
  2. 世界初!シンガポールOsomeFoodが開発したマイコプロテイン…
  3. インドの代替卵企業Evo Foodsが約8900万円を調達
  4. 培養ペットフードのBioCraft Pet Nutrition、…
  5. 国内初|グリーンカルチャーが植物性ゆで卵の開発に成功
  6. TiNDLE Foodsが米スーパーで代替鶏肉製品を発売、来年に…
  7. 代替卵のイート・ジャストがアフリカ市場へ進出
  8. 世界初、ニホンウナギ由来の不死化脂肪前駆細胞株を樹立──“脂の乗…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

オランダ大手スーパー、植物由来食品44%の販売率を報告|売り場戦略を考察する【現地レポート】

オランダの大手のスーパーマーケットAlbert Heijn(アルバート・ハイン)…

チリのユニコーン企業NotCoが約259億円を調達、アメリカに続き欧州・アジアを目指す

代替ミルクなどプラントベース食品を開発するチリのユニコーン企業NotCoがシリー…

代替卵ブランド「JUST Egg」が欧州上陸|ドイツのスーパー約280店舗に導入

出典:JUST Egg植物性の代替卵を開発する米イート・ジャストが欧州市場での小売販売を実現した…

GFIレポートから読む2025年の細胞性食品|資金減少の一方、培地コスト削減と商用化は前進

出典:Wildtype代替タンパク質の普及促進を行う非営利団体シンクタンクのGood Food …

GFIレポートから読む2025年の微生物発酵|市場投入進むも、公的投資は「入口にすぎない」

出典:NoMy Japan代替タンパク質の普及促進を行う非営利シンクタンクのGood Food …

ドイツのFormo、欧州投資銀行から約56億円を調達-麹菌由来チーズと精密発酵カゼインの強化へ

微生物発酵による代替チーズを開発するドイツ企業Formoは、欧州投資銀行(Eur…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

次回Foovoセミナーのご案内

細胞性食品(細胞培養食品)レポート販売開始

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

代替カカオレポート・好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

会員サービスFoovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

PAGE TOP