Foovo Deep

Remilkがイスラエルで初めて精密発酵タンパク質の認可を取得

後半のスライドに一部誤りがありましたので、正確な情報に修正しました。初期の情報に誤りがあり大変失礼いたしました(2025年11月11日)

 

精密発酵でアニマルフリーな乳タンパク質を開発するイスラエルのRemilkは27日、イスラエル保健省から精密発酵タンパク質の認可を取得した

これにより、Remilkはイスラエルで認可を取得した最初の企業となり、同社乳タンパク質を使用した製品をイスラエル国内で販売できるようになる。

この発表はまた、イスラエルが精密発酵タンパク質を提供する国のリストに新たに加わったことを意味する。

Remikの共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のAviv Wolff氏は、「これはRemilkだけではなく、世界の代替タンパク質業界、そして精密発酵の重要性を世界で最初に認識した国の1つであるイスラエルにとって、決定的な瞬間です」と述べている。

Wolff氏はまた、「本物のアニマルフリー乳製品がイスラエル市場へ投入されることで、イスラエルは、グローバルな食品技術の研究開発の最前線に立つだけでなく、新しい食消費で世界をリードする市場になります」と述べている。

「乳製品市場の様相を変える」精密発酵

出典:Remilk

先週、Remilkが精密発酵タンパク質でまもなくイスラエル当局から認可を取得することが報じられた。そして今回、イスラエル保健省は厳格な審査の結果、Remilkの乳タンパク質が「安全で、高品質で、牛由来の成分と同等である」ことを認めた。

Remilkは昨年6月、アメリカ食品医薬品局(FDA)の要求事項に準拠してGRAS自己認証を取得。今年2月にはFDAから「異議なし」のレター(No questions letter)を受け取るとともに、シンガポール食品庁(SFA)から販売認可を取得した。今回の発表により、Remilkは3大陸で認可を取得したこととなる。

Remilkの共同創業者兼CTO(最高技術責任者)のOri Cohavi氏は、「Remilkの研究チームによる画期的成果は、ビタミンや酵素など食品産業用の成分を少量作成するために何十年にわたり使用されてきた技術を変換し、食品業界で最も重要で高品質な成分の1つの製造に成功したことにあります。工業規模で生産される当社の乳タンパク質は、乳製品市場の様相を事実上、変えることを可能にします」と述べている。

精密発酵各社の認可状況/イスラエル発のスタートアップ

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Remilk

 

関連記事

  1. GOOD Meatがシンガポールで培養鶏肉の販売を一時停止、再開…
  2. プラスチック使用削減のために食用スプーンを開発したIncrEDI…
  3. Esco Asterが培養肉の製造承認をシンガポールで取得
  4. スイスの食品大手ジボダン、ビューラー、ミグロが共同で培養肉の実証…
  5. 微生物発酵で脂肪を開発するNourish Ingredients…
  6. ジャガイモで卵白タンパク質を開発するPoLoPoが約2.3億円を…
  7. 培養肉企業21社の生産工場・稼働状況まとめ-2022年11月時点…
  8. 中国の培養肉スタートアップ南京周子未来食品が約3億円を資金調達

おすすめ記事

分子農業企業Moolec Scienceが豚タンパク質を作る大豆「Piggy Sooy」を発表

イギリスの分子農業スタートアップMoolec Scienceは先月、動物タンパク…

1時間に350杯のカクテルを作るバーテンダーロボット「Backbar One」

今まで様々な特徴を持つバーテンダーロボットが発売されてきたが、今回取り上げるアメ…

植物性卵・培養鶏肉を開発するイート・ジャストが新たに約219億円を調達

カリフォルニアを拠点とするイート・ジャストが2億ドル(約219億円)という巨額の…

英培養肉企業Ivy Farmとバイオテック企業BSF Enterprise、中国進出に向けて提携

イギリスの培養肉企業3D Bio-Tissuesを所有する英バイオテック企業BS…

投資は減速、規制は動く―GFIレポートで読む2024年の培養肉業界と日本市場の胎動

シンガポールの小売店で昨年販売された培養肉「GOOD Meat 3」(Foovo佐藤撮影/2024年…

Change Foodsが約13億円を調達、精密発酵の市場投入を加速するパートナーシップを締結

精密発酵によりチーズを開発するChange Foodsは、シードラウンドで追加の…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(11/28 16:18時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(11/29 02:59時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(11/28 06:32時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(11/28 22:20時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(11/28 14:19時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(11/29 01:38時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP