代替プロテイン

QuornとPrime Rootsが菌糸体由来肉の市場拡大に向けて提携

 

Quornと米Prime Rootsは、アメリカ市場における菌糸体由来の代替肉の拡大に向けて提携することを発表した

QuornはPrime Rootsに少額投資するほか、二社は新製品の開発でも協力する。これはQuornが4月に発表した原料事業の開始に続くニュースとなる。

2017年設立のカリフォルニア州を拠点とするPrime Rootsはデリ分野をターゲットに、麹からサラミ、ペパロニ、ベーコン、パテ、フォアグラなどの代替肉を開発している。先月にはシリーズBラウンドで3000万ドル(約41億円)を調達した。

Prime Rootsの代替肉製品は現在、サンフランシスコベイエリア、ニューヨークのレストランを中心に販売されているが、新たな資金で規模を拡大し、販路を拡大していくと予想される。

イギリスを拠点とするQuornは、有名なマイコプロテインブランドであり、1980年代の発売以来、世界16ヵ国で100を超えるブランドを展開している。アメリカでは2002年に事業を開始した

Quornのアメリカ・欧州など海外における長い歴史と幅広い影響力は、スタートアップ企業Prime Rootsの市場拡大の助けとなる。

Prime Rootsの共同創業者兼CEOのKimberlie Le氏は、「菌糸体由来タンパク質のリーダーであるQuornと協力して画期的なイノベーションを創出し、人にも地球にも良い素晴らしく美味しい食品をマスマーケットに提供できることに感激しています」と述べている。

今回のニュースに先立ち、デンマークのTempty FoodsはQuornの親会社Marlow Foodsと提携し、Marlow Foodsのマイコプロテインを使用する最初の企業となった。Tempty Foodsはマイコプロテインをデンマークのフードサービスを通じて供給しており、Marlow Foodsとの提携を通じて、販路と市場を拡大していくと予想される。

 

参考記事

Quorn & Prime Roots Collaborate to Expand Market for Mycelium-Based Alt Meats

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Prime Roots

 

関連記事

  1. バイオテック企業が培養ペットフードを開発するGood Dog F…
  2. アレフ・ファームズ、シンガポール・イスラエルでの合意で培養肉の生…
  3. マイコプロテインを開発するフィンランド企業Eniferが約19億…
  4. 英Jack & Bryがジャックフルーツを使った代替切…
  5. イスラエルのChickPがひよこ豆由来のビーガンマヨネーズを開発…
  6. 食品製造で発生する廃糖水で菌糸体粉末を作るHyfé Foodsが…
  7. アニマルフリーな乳タンパク質を開発するイスラエルRemilkが約…
  8. Evo Foodsとギンコ・バイオワークス、アニマルフリーな卵タ…

おすすめ記事

イスラエルのBELIEVER Meats、アメリカで世界最大の培養肉工場を着工

イスラエルの培養肉企業BELIEVER Meats(旧称Future Meat …

オランダ大手スーパー、植物由来食品44%の販売率を報告|売り場戦略を考察する【現地レポート】

オランダの大手のスーパーマーケットAlbert Heijn(アルバート・ハイン)…

「代替タンパク質大国」を目指すイスラエルの今をクローズアップ-2022年2月-|市場動向・新規スタートアップ企業・研究者・政府の動き

イスラエルの代替タンパク質企業は100社以上に上り、うち40%がブレイクスルー技…

NewFishが微細藻類由来のタンパク質粉末を開発、米国スポーツ栄養市場進出を目指す

微細藻類を活用した代替タンパク質を開発するニュージーランドのNewFishは今月…

韓国の代替肉企業Zikooinが約26億円を調達、植物肉工場を来年稼働

韓国の代替肉スタートアップZikooinは先月、2300万ドル(約26億円)を調…

代替マグロの米Kuleanaが販路拡大、オンラインストアでの販売を開始

サンフランシスコを拠点に代替マグロを開発するKuleanaの製品が、オンラインで…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(10/07 16:04時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(10/08 02:29時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(10/08 06:06時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(10/07 22:04時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,980円(10/08 14:03時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(10/08 01:21時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP