Foovo Deep

マイコプロテインから飼料、燃料まで|東京理科大発MycoGenome、独自の真菌ゲノム編集技術で社会課題の解決に挑む【インタビュー】

代表取締役社長の林修氏 Foovo(佐藤あゆみ)撮影 BioJapan 2025にて

東京理科大学発のスタートアップMycoGenomeは、真菌の可能性を最大限に引き出し、食品・農業・畜産・バイオ燃料・化学・医薬品など幅広い分野で社会課題の解決をめざしている。

2024年12月に設立された同社は、CRISPR/Cas9に依存しない非遺伝子組換え型のゲノム編集技術を軸に、微生物バイオテクノロジーの新たな市場を創出しようとしている。

今月、パシフィコ横浜で開催されたBioJapan 2025の会場で、代表取締役社長の林修氏に話を聞いた。

真菌の可能性を広げるMycoGenomeの中核技術

出典:MycoGenome

ゲノム編集技術の代表的技術であるCRISPR/Cas9は、動物や植物では幅広く活用される一方で、カビやキノコ、酵母といった真菌に対しては必ずしも相性が良くないことで知られる。

実際、CRISPRによるゲノム編集が可能なのは一部の真菌にとどまっており、さらに真菌の中で自律的に複製できるベクターの種類が少ないことも、多くの真菌で遺伝子改変を困難にしてきた要因の一つとされる。

MycoGenomeはこうした課題を克服するために真菌ゲノム編集プラットフォーム「MycoEdita」を開発した。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

インタビュー実施日:2025年10月10日

 

関連記事

アイキャッチ画像はFoovo(佐藤あゆみ)撮影

 

関連記事

  1. 培養牛肉を開発する米SCiFi Foodsが資金調達難で事業を停…
  2. 中国代替肉企業Hey MaetがプレシリーズAで数百万ドルを資金…
  3. GRAS自己認証に終止符か|米国FDA、通知義務化の規制案をアジ…
  4. 油だけで終わらせない|オランダのCano-ela、菜種種子から食…
  5. 精密発酵により代替タンパク質を開発する企業23社
  6. イスラエルのBELIEVER Meats、アメリカで世界最大の培…
  7. 精密発酵でラクトフェリンを開発する米De Novo Foodla…
  8. Steakholder Foodsが世界初のバイオ3Dプリンター…

おすすめ記事

二酸化炭素を使用して代替脂肪を開発するスウェーデンのGreen-On|食料生産から農業と耕作地を取り除くPower-to-food技術

今年1月に発表された「Fat Revolution is coming(脂肪革命…

チリのユニコーン企業NotCoが約259億円を調達、アメリカに続き欧州・アジアを目指す

代替ミルクなどプラントベース食品を開発するチリのユニコーン企業NotCoがシリー…

シンガポール・イスラーム評議会、特定条件下で培養肉をハラールと認定

シンガポールで唯一、ハラール認証を発行する権限を有するシンガポール・イスラーム評…

北里大学、ニホンウナギの筋芽細胞株の樹立に成功|持続可能なウナギ供給に向けた重要な一歩

2024年10月15日 査読情報に掲載された旨を追記北里大学海洋生命科学…

デンマークのMATR Foods、欧州投資銀行から約31億円の融資で菌類由来代替肉の工場建設へ

菌糸体を活用した代替肉を開発するデンマークのMATR Foodsは今月、欧州投資…

米Fork & GoodがOrbillion Bioを買収──豚と牛を手がけるグローバルな細胞性食品企業が誕生

出典:Fork & Good/Orbillion Bio培養肉を開発する細胞性食品スター…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(12/03 16:20時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(12/03 03:01時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(12/03 06:34時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(12/02 22:21時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(12/03 14:20時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(12/03 01:39時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP